15年に渡り警察官として勤務してきたナイジェル・ラウスさんは、退職後、自身が警察に勤めた時に受けた専門的な訓練、職業の中で長年蓄積した経験、そして自分が若い時に得た成功体験を整理しまとめました。それを暴漢から襲われた際、窮地から逃れる方法としてSNSで公開したところ、アクセス数が100万件を突破しました。
ラウスさんはカナダのトロント在住で、今年47歳になる4人の子供の母親です。彼女は警察職を引退した後、ジムを開いていましたが、パンデミックでジムを閉鎖することになりました。
彼女は皆に危険な状況下でも自分を守る方法、特に女性と子供たちがこのプログラムによって被害から逃れられるように、彼女は自分が得た護身、自己防衛術と脱出術を公開しました。
彼女の人気の動画には、如何にジップタイから抜け出すことができるか、喉に締められたときにどのように抵抗するか、ロープで柱に縛り付けられた子供がどのように脱出できるか、工業用テープで柱に縛り付けられてどのように脱出できるかなどがあり、これらの救命術は、SNS上で数百万もの閲覧数を集めています。
危険な状況に直面したとき、ラウスさんは「一番大事なのは冷静さを保つこと、冷静さを保つことで、次のステップを冷静に考える余裕がある。自分の感情をコントロールできなくなると、恐怖に襲われ、取り乱し、明確な思考ができなくなる」 と言います。
実は彼女は14歳になる前、性的虐待を受けていました。彼女は自分自身を鍛えたのです。
「それは私の人生の大変な時期で、私はテコンドーとボクシングを練習して怒りを発散させました」
そうしてひどい精神的ダメージから抜け出したラウスさんは、これまで助けて貰ったことに恩返しすると心に決め、他人を助けることを決意し、警官になりました。
ラウスさんは自己防衛意識を持つことが重要であり、自己防衛意識を持つかどうかが、しばしば自分を被害者にするか、安全に脱出するかの鍵となると言います。学習し繰り返し練習することで、それが「第二の天性」になります。
自己防衛意識について彼女は次のような重要なポイントを挙げています。
「もし、あなたの置かれている環境や状況が不安なときは、すぐ離れてください…もし離れられないときは、できるだけ他人の注意を引き付けるようにしてください。」
「あなたの直感はいつも正しい。直感を信じてください、直感が生まれる理由がある」
「危険な状況に置かれたときにはあまり考える時間がありません。自分が置かれている状況をよく見て、迅速に対応すること」
「胸を張り、頭をあげて、自信満々にしっかりと歩いてください」
また彼女は自己防衛を学ぶ時には、できるだけシンプルな技能であるべきだとも言っています。動作やテクニックを学びすぎると、突然危険にさらされた時に、かえって混乱に陥り、頭が真っ白になってしまう危険があるとアドバイスしています。ラウスさんは、どのようにして危険な苦境から抜け出すことができるのかについて、リアルに次のように語っています。
まず、あなたは自分自身に聞いてみる。彼らは本当に自分を尾行しているのか。あなたは道を横断している時、彼らがついてくるかどうかを見ることができる。次に、携帯電話を取り出して、電話をかける。同時にあなたの脱出計画を立てて、人が多く、明るい場所に行き、音を出して人々の注意を引きつける。
そして、体だけではなく、声を出しながら、自分を強くすることができる。大きな声で 「いいえ」、「助けてください」、「じっと見ないでください」 、「私を傷つけるのはやめてください」 と言うのだ。
ラウスさんは「女性として、私たちの声、私たちのスキルをもっと使う必要がある。もっと人々に信頼されてほしいです。私の経験は信頼されるに値するし、私のような (経験のある) 女性が他の女性に (そのスキルを) 教えることは重要だと思う」 と強調しました。
ラウスさんの四人の息子は空手が好きで、ラウスさんによると、自己防衛策を学び始めるのに最適な年齢は五、六歳だそうです。彼女はまた、将来的には女の子たちのために自分に合わせた自己防衛コースを開設することが夢です。
(ラウスさんの画像はこちらから)
(翻訳・盧勇)
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