日本の「春の七草」の始めに、芹(せり)があります。日本原産の野生種ですが、食用にもなるため栽培もされています。
ところが、中国語で「芹菜」というと、なぜか種類が変わって「セロリ」になるんですね。
日本でもよく利用されるセロリ。中華料理では炒めものなどによく使われますし、中国餃子の具にもぴったりです。
「セロリの種」がもつ特効
セロリには、好悪が分かれるような独特の香りがありますので、子供ばかりでなく、大人でも苦手な人がいるかもしれません。でも、セロリは、ぜひ好きになって積極的に食べてほしい野菜なのです。
皆様もご存じの通り、野菜としてのセロリは、葉も茎も、食物繊維が豊富で各種ビタミンや、カリウムやリンなどのミネラルを含む、まことに利用価値の高い野菜です。
そのうえ「セロリの種(種子)」も市販されていて、これがなかなか健康効果の高い食材なのです。
セロリの種には、血圧を下げる効果があります。
セロリの種が含有する、血圧を下げ血脂を下げる成分は、セロリの葉や茎部分の50倍であると言われています。短期間の使用でも血圧や血脂を下げる効果が見られ、長期にわたって毎日の食事などに活用すれば、他の漢方薬や西洋薬より優れた効果があらわれることもあります。もちろん、いかなる副作用もありません。
セロリの種はほかに、リューマチ関節炎、痛風、高尿酸症などにも、症状を緩和する作用が認められます。
「漢方の理論」にもかなうセロリ療法
セロリはまた、清熱涼血(血の熱さを冷ます)、止血調経(血を止め、月経を調節する)の効能を有します。
セロリを搾ってジュースにすると、その有効成分をよく吸収することができますので、服用の方法として非常に便利です。ジューサーを使ってセロリを絞った場合、絞りかすは捨てずに冷凍しておき、カレーやシチューなど、他の煮込み料理に入れて無駄なく活用してください。
セロリの葉の部分は、血圧を下げる、利尿、食欲増進、健胃などの薬理効能を有しています。高血圧、動脈硬化、神経衰弱、生理不順など各症状の改善に、食事からの有効な療法としてセロリを活用すれば、きっと良い結果が得られるでしょう。
はじめは「セロリ嫌~い」といって食べなかった子供さんでも、お父さんお母さんがおいしそうに食べる姿を見せてあげれば、きっと食べられるようになります。
セロリ大好きになって、ほかのお友達が嫌いで食べられないときに、「僕、セロリ食べられるよ。ほら」といって元気に食べて見せる子供は、もしかすると将来、アスリートになるかもしれません。
(文・杜美賢/翻訳編集・鳥飼聡)
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。