イギリス人のノックス・ダニエルさんは、息子が生後10カ月のとき、我が子が普通の子供ではないことに気づきました。なぜなら、彼はすでにパソコンのキーボードの文字をすべて知っていたからです。 そして6歳の時には、英国の名門校であるオックスフォード大学に史上最年少で入学しました。彼の名前はジョシュア・ベックフォード。2017年には「世界の自閉症の有名人30人」に選ばれました。
自閉症でも学習への情熱は止められない
イギリスのトッテナムに住むジョシュア・ベックフォード君は6歳の時に、父親のダニエルさんがオックスフォード大学の8歳から13歳までの小学生を対象とした英才教育のオンラインプログラムに申し込みをしました。ジョシュア君は特別に受け入れられ、オックスフォードの史上最年少の入学記録を更新しました。しかも哲学と歴史は優秀な成績を収め、修了証書を授与されました。
★写真 オックスフォード大学 (Shutterstock)
実際、ジョシュア君の知識欲と学習意欲は、赤ちゃんの頃から普通とは違っていました。生後10か月のとき、字がわかるはずもないのに、パソコンのキーボードからアルファベットをすでに覚えていました。
ジョシュア君は、子供の頃から高機能自閉症と診断されました。同年代の普通の子供よりも理解力が高く、3歳の頃にはピンインと日本語を学びました。4歳の頃には、すでに父親のノートパソコンに入っていた医療シミュレーションソフトを使って、人体の構造について学んでいました。
自閉症でIQが高いため、通常の学校教育はジョシュア君には適していませんでした。そこで父は、彼に家で勉強させることを選びました。学校のカリキュラムは、ジョシュアくんにとって、あまりにも簡単で退屈なものでした。彼の成熟した学習能力では、仲間と一緒に学ぶことができず、ティーンエイジャーや大人など、自分より年上の人との交流を楽しんでいます。
普通の人とは比べ物にならないほどの学習意欲を持つジョシュア君は、中国語、ドイツ語、フランス語を独学で学び、幅広い知識とスキルを持っています。そしてスポーツは、サッカーを楽しんでいます。 また、古代エジプトの歴史と文明に強い関心を持ち、子どもたちにエジプト文明を紹介するための児童書を執筆しています。
また、人体についてもよく理解しています。チャリティ募金活動では200人から3000人規模のグループに、人体の構造についてプレゼンテーションを行ってきました。 大人になったら、病気から人を救いたいので、脳外科医になるのが夢だそうです。
自閉症の子供たちのために発言
ジョシュア君は、大人から一目置かれる勤勉な学生というだけでなく、同年代の子どもたちにはないビジョンを持っています。彼は、自閉症児の教育や地球の生態系の重要性に対する人々の関心を喚起したいと考えています。
個人的な学習活動に加えて、自閉症児の声を人々に届けるために、多くの募金活動やケア活動を行っています。全米自閉症協会のブラック&マイノリティのイベントに参加し、このコミュニティの問題やニーズを伝えることもありました。
また、「私は地球を救いたい、世界を変えたい、人々に地球への優しさを教えたい」と語っています。 2017年、11歳の時にTEDxウィーン国際会議に参加し、詩「母なる地球を救う」「Saving Mother Earth」を発表しました。彼は、生態系の保護に対する関心を喚起することを願っています。同年、彼は特別な貢献により全国多様性賞(National Diversity Awards)を受賞しました。
今年3月には、英国およびアフリカの一部地域で行われている「低所得家庭のための学習メンター同盟」の親善大使に選ばれました。今年8月には、ナイジェリアで行われる「親子ふれあいケアプログラム」に参加する予定です。
他の同年代の子供たちが、まだ未熟な年齢である中で、自分の心の病にとらわれず、世界を救うというビジョンを持ったジョシュア君は、すでに国際的な舞台で想像を絶する活躍をしています。
(翻訳編集 里見)
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