アフガニスタンに派遣されていた自衛隊機は27日夜、イスラム主義組織タリバンが実権を掌握した同国からの退避を希望する日本人1人を隣国パキスタンのイスラマバードへ輸送した。写真はアフガニスタンへの出発を前に駐機する航空自衛隊機。8月23日、埼玉県の航空自衛隊入間基地で撮影(2021年 時事通信)

日本人1人が自衛隊機でアフガンから退避、アフガン人十数人も=報道

[東京 28日 ロイター] – アフガニスタンに派遣されていた自衛隊機は27日夜、イスラム主義組織タリバンが実権を掌握した同国からの退避を希望する日本人1人を隣国パキスタンのイスラマバードへ輸送した。複数の国内メディアが報じた。NHKによると、自衛隊機は26日に十数人のアフガニスタン人をパキスタンへ輸送していた。

日本政府の発表によると、退避活動に当たっていた自衛隊員なども一時的に隣国へ移動した。輸送機も隣国で待機しており、引き続き日本人と現地スタッフの安全確保と退避に全力を挙げるとしている。一方、作戦の継続にはカブール空港の安全が確保されていることが必要ともしている。少数の日本人が今もアフガニスタンにいるという。

カブール空港を管理下に置く米軍のアフガニスタン撤退期限は31日に迫っている。岸信夫防衛相は27日午前の会見で、自衛隊の派遣延長は「想定していない」と語った。「今日(27日)くらい(までの)活動を考えている」と述べた。

日本政府は当初、現地に残る日本人や日本の支援機関で働くアフガニスタン人スタッフなど500人規模の退避を想定していたが、治安情勢の悪化から空港にたどり着けない人が多く、作戦は難航していた。

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