世界第2位のアルミ型材メーカー「中国忠旺控股」の会長を務めた劉忠田氏、香港証券取引所での記念写真(2009年5月8日)(Mike Clarke/AFP via Getty Images)

米司法省、中国アルミ最大手の米関連会社6社に有罪判決 2000億円関税逃れで 

米司法省23日の発表によると、南カリフォルニアの企業6社が共謀して、中国からの輸入アルミをアルミ製パレットに偽装し、関税18億ドル(約2000億円)を脱税したとして有罪判決を下した。

6社はいずれも、中国アルミ製品大手「チャイナ・ゾンワン・ホールディングス(ゾンワン社)」の関連会社である。偽装販売は、ゾンワン社の業績を粉飾し、投資者を騙したと裁判資料が指摘した。

司法省の発表によると、大陪審は6社に対して、「共謀罪1件、電信詐欺罪9件、通関業者への虚偽申告罪7件」の有罪と判定した。

6社にはアルミ企業2社と、倉庫企業4社が含まれている。ゾンワン社は工業用アルミ型材メーカーとして中国最大、世界第2位の規模を誇る。

2011年に米国が一部の中国製アルミニウム製品に課した最大400%のアンチダンピング(AD)関税を避けるため、同社はアルミニウム製品の一部を溶接することで、関税が適用されない「パレット(荷役台)」に偽装して米国に輸出したという。

ゾンワン社は2009年、香港株式市場に上場し、新規株式公開で12億6000万ドルを調達した。同社は年次報告書で「アルミ製パレットはアメリカでは需要が高い」と投資者に虚偽の報告を行っている。

しかし、ゾンワン社から同社会長が支配する米関連企業に販売されたアルミ製パレット220万枚は、2011~14年の間、対外販売されておらず、同社が管理する米国の倉庫内に保管されていたという。

被告らはパレットを溶解して商業的価値のある別の製品へと再加工したという。

(翻訳編集・李凌)

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