マレーシアのシンガーソングライター、Namewee(黄明志)のファイル写真(Chan Pak Chow / The Epoch Times)
マレーシアのシンガーソングライター、Namewee(黄明志)(Chan Pak Chow / The Epoch Times)

「Facebook閉鎖」「学校で洗脳教育」日本でも人気な歌手Namewee、タリバンに中共揶揄の指南書 

盆踊り動画「Tokyo Bon」で日本でも大人気のマレーシア人歌手、Namewee黄明志)氏は先日、イスラム原理主義組織タリバンが中国共産党(以下、中共)と同じ独裁政権であると示唆した発言で、個人のソーシャルメディアWeibo(ウェイボー、微博)アカウントが凍結された。

今月15日、タリバンはアフガニスタンの首都カブールを制圧し、同国政権を掌握したと宣言した。

率直な発言で知られるNamewee氏は20日、自身のWeiboにタリバンに「政権樹立のための8つの提案」を投稿した。8項目はいずれも、中共政権が現在実行しているもので、「中共を揶揄している」と話題となった。

「1つ目は、Facebook、YouTube、Googleなど邪悪なSNSをブロックし、誰も海外と通信できないようにすること。

2つ目は、自分たちの公式ニュースサイトを立ち上げ、独自のコミュニケーションソフトやSNSアプリを作ること。官製ニュースをノンストップで流し、政権を批判する外国メディアは邪悪な外国勢力であり、彼らの報道は読んではいけないフェイクニュースだと国民に伝えること。

3つ目は、タリバン指導者の巨像を作り、大統領府の前に設置すること。スローガンを街中に撒き散らし、学校では生徒に洗脳教育を行い、タリバン指導者の偉大さを伝えること。

4つ目は、海外のSNSで、タリバン政権を批判する人のアカウントに侮辱的・攻撃的なメッセージを残すなど、インターネットユーザーに敵への嫌がらせを促すこと。

5つ目は、建国日には、大金を投じて大勢の外国人を招待し、『我が祖国』や『タリバンなくして新アフガンなし』などの愛国歌を歌わせること。

6つ目に、タリバン政権に不満を持つ市民を、『再教育基地』と呼ばれる刑務所に入れること。

7つ目に、『戦狼』『戦狼2』などの愛国映画をたくさん作り、ナショナリズムを煽ること。

8つ目に、影響力のあるネット有名人を買収し、国内外でプロパガンダを行うこと」

Namewee氏はまた、「まだまだたくさんあるが、補足があれば教えてください。それをまとめて、アフガン語に翻訳して、タリバンに送る。タリバンがこれらの方法を採用すれば、3年以内に英米を打ち負かせる」と締めくくった。

これらの提案は、中共の行動をそのまま表現していたため、多くの「小粉紅(中共寄りの民族主義者)」から攻撃を受けた。その後まもなく、Namewee氏のWeiboアカウントはブロックされた。

しかし、多くのネットユーザーは、彼の投稿に対し、「とても鋭い」「中共についてよく知っている」「国家機密を漏らしている」「こんな良いアドバイスを無料で与えるなんて信じられない」などのコメントを寄せている。

中共の情報隠蔽で中共ウイルス(新型コロナウイルス)感染症が世界中に急速に広まったことについて、Namewee氏は昨年3月末、自身のYouTube番組で、世界保健機関(WHO)が北京に迎合するために「武漢肺炎」を「新型コロナ肺炎(Covid-19)」に改名したと批判した。

アジア最大規模のデジタルエンターテインメント・カンパニーWebTVAsiaに所属するNamewee氏は、世界的にも有名なアーティスト。彼が出演する動画「Tokyo Bon 東京盆踊り」は、YouTubeでの再生回数が1億回を超えている。

(翻訳編集・王君宜)

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