ファイザー社CEO、コロナワクチンに耐性を持つ変異株「出現する可能性高い」
米製薬大手ファイザー社のアルバート・ブーラ最高経営責任者は24日、米FOXニュースのインタビューで、新型コロナウイルスのワクチンに耐性を持つ変異株が出現する可能性が高いとの見解を示した。
ブーラ氏は「変異株が世の中に現れるたびに、我々の科学者たちは変異株が当社のワクチンに耐性ができたのかを確認するために研究している」とし「まだ確認されていないが、いつかはそのような変異株が出現する可能性が高いと考えている」と語った。
ブーラ氏が変異株の出現を予測した発言は今回が初めてではない。新型コロナウイルスの変異株が取りざたされていた2月、同氏はフォーチュン誌のインタビューで、この問題に言及している。
同氏は、変異株に対するファイザー社ワクチンの有効性に関する質問に答えた際、研究室での有望な結果を引用し、変異株を中和することができる「かなりの自信がある」と述べた。いっぽう、新型コロナウイルスのワクチンに耐性を持つ変異株が出現する「可能性は高い」とも付け加えた。
当時、ブーラ氏はフォーチュン誌に、ファイザー社とバイオンテック社のワクチンに使用されているmRNA技術は、変異株に対応する異なる免疫原性を持つワクチンを迅速に開発することができると語った。同氏は複数の要因に左右されるが、このようなワクチンは約2カ月で開発できると予測した。
FOXニュースのインタビューでは、ブーラ氏はその期間を延長し、変異株の発見から95日以内に、この変異株に対応するワクチンを開発できるプロセスを構築したと強調した。
同日、米疾病管理予防センター (CDC) は、デルタ変異株に対するワクチンの有効性を示す新たなデータを発表した。CDCの報告書によると、ワクチンの接種を完了した参加者4217人 (ファイザー65%、モデルナ33%、ジョンソン・エンド・ジョンソン2%) を対象とした研究では、感染力の強いデルタ変異株の影響で、ワクチンの予防効果が91%から66%に低下したという研究結果が確認された。
23日、米食品医薬品局(FDA)は、ファイザー社の新型コロナウイルスワクチンを16歳以上の人を対象に正式承認した。これにより、緊急使用許可の段階で、正式承認されたワクチンは、ファイザー製が初めてとなった。
(翻訳編集・小蓮)