バイデン大統領とビデオ会議を行うケイト・ブラウン州知事。 (Photo by SAUL LOEB/AFP via Getty Images)

デルタ株感染拡大の米オレゴン州、医療現場に州兵派遣 ワクチン有効性低下の指摘も

米国では国民の過半数が新型コロナウイルス感染症ワクチンを接種したものの、変異種のデルタ株の出現などにより、感染者数は依然として高止まりしている。入院患者が過去最多を記録したオレゴン州では、緊迫した医療現場を支援するため、ケイト・ブラウン知事が13日、最大1,500人の州兵を病院に配備することを決定した。また、ワクチンの有効性が低下しているとの報告も出ている。

オレゴン州では8月10日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による入院患者数が過去最高の635人に達したことを受け、ブラウン知事は屋内でもマスクの着用を義務付けると発表した。ジョンズ・ホプキンス大学がまとめたデータによると、入院患者数は日ごとに増加し、8月13日には784人に達した。

8月20日には500人の部隊が初期配備され、州内の病院の物流、資機材の取り扱い、CCPウイルス検査の実施など、病院運営を支援する業務に当たっている。

ブラウン知事は声明のなかで、「250万人以上のオレゴン州民が新型コロナウイルス感染症のワクチンを接種しました。しかし、今年の夏は多くの方が当初思い描いていたものとはまったくの別物になってしまいました。いらだたしいことに、デルタ型がすべてを変えてしまったという厳しい現実があります。デルタ型は非常に感染力が強いので、今すぐ対策を取らなければなりません」と述べた。

新たに出現したデルタ株により、新型コロナウイルス感染症は再び拡大の様相を呈している。米国疾病管理予防センター(CDC)の研究によると、8月1日から7日までの1週間に米国で発生した新型コロナウイルス感染症のうち、デルタ株が占める割合は97.4%になると推定されている。

最近の研究では、米国で最も広く使用されているモデルナ社製及びファイザー社製の新型コロナウイルス感染症ワクチンの有効性が、7月に入ってから大きく低下したことが明らかになっている。米国大手総合病院のメイヨー・クリニックとマサチューセッツ州のデータ分析会社nference社によると、7月にはモデルナ社製ワクチンの有効性は76%に低下し、ファイザー社のものは42%に急落したという。

CDCによると、8月12日の時点で、米国内の81%以上の郡で新型コロナウイルスの高いレベルの感染が報告されている。

(大紀元日本語編集部)

関連記事
アメリカの漁師が、色鮮やかで極めて珍しい巨大なヒトデを捕獲した。このヒトデは、絶滅危惧種とされているヒマワリヒトデだった 
中国共産党の西側への浸透工作が注目されている。EVバッテリー工場Gotion Inc.の中国親会社は、従業員が中国共産党への忠誠を誓う様子を示す報告と動画を出した。米国の各界から、同社と中国共産党との関係の調査が求められている。
ジム・リッシュ米国上院議員はikTokは洗脳マシンのようにできている、青少年を引きつけ影響している、数百万人の米国人の健康、安全、プライバシーにとって長期的に最も大きな脅威を引き起こす可能性があると指摘。
ワグネル傭兵団のリーダーであるエフゲニー・プリゴジン氏は23日、ロシア軍トップのワレリー・ゲラシモフ将軍がウク […]
平均的に、米国人は自分のスマホに40のアプリを入れている。その中には便利なものもある。しかし、新しいレポートによると、多くのアプリは、表向きは便利なものであっても、人々のプライバシーにとって危険である。アプリは個人データを収集し、その結果を第三者と共有する。多くの場合、私たちの知識や同意なしにそれが行われている。