2020年8月30日、チェコのミロシュ・ビストルジル上院議長(中央)一行が台湾を訪問した。台湾の呉釗燮外相(右)が空港まで出迎えた(林仕傑/大紀元)

チェコ、台湾にワクチン3万回分提供へ

チェコ政府は26日、台湾に対して新型コロナウイルス(中共ウイルス)ワクチン3万回分を提供すると発表した。これを受けて、台湾・外交部(外務省)の報道官は感謝の意を述べた。中東欧で、台湾へのワクチン寄贈を発表した国は、チェコがリトアニアとスロバキアに続いて3カ国目だ。

台湾外交部の欧江安報道官は27日、「世界各国で、変異株の影響で武漢肺炎(新型コロナウイルス感染症)が依然として猛威を振るい、新たな防疫課題をもたらしたこの重要な時期に、チェコの政府、議会、国民がタイムリーに支援の手を差し伸べ、台湾に真摯な友情と温かい配慮を示した。台湾政府と国民は、この支援に感銘した」と述べた。

また、欧報道官は、台湾へのワクチン提供で協力したチェコの衛生当局、外交当局、ミロシュ・ビストルジル(Miloš Vystrčil)上院議長、ズデニェク・フジブ(Zdeněk Hřib)プラハ市長らに、感謝の言葉を述べた。

ビストルジル議長は昨年8月末、チェコの政治家や企業家などで構成した訪問団を率いて台湾を訪問した。フジブ市長も代表団に加わった。

昨年4月、台湾とチェコは中共ウイルスの感染拡大防止に関して、防疫協力の共同声明に署名した。台湾は官民一体でチェコに100万枚以上のマスクや医療物資を無償で提供した。

チェコ上院は4月28日、台湾の世界保健機関(WHO)総会参加を支持する決議案を可決した。

台湾では、5月に中共ウイルスの感染者が急増したため、ワクチンへの需要が高まった。蔡英文総統は同月26日、ドイツ企業からのワクチン調達は中国当局によって妨害されたと明らかにした。中国当局はワクチンをカードに、台湾に圧力を強める狙いだとみられる。

現在、米政府が中共ウイルスワクチン250万回分を、日本からは3回の提供で計334万回分、リトアニアは2万回分、スロバキアは1万回分とチェコの3万回分をそれぞれ供与した。これによって、台湾におけるワクチン不足は当面、解消できるとみられる。

(翻訳編集・張哲)

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