米ネブラスカ州、7月を「共産主義による犠牲者の追悼月間」と定める
米国ネブラスカ州のピート・リケッツ(Pete Ricketts)知事は、7月を「共産主義による犠牲者の追悼月間」と定めた。ネブラスカ州が6月30日のプレスリリースで明らかにした。追悼月間に関する宣言は、宗教迫害や政治弾圧、人為的な飢餓、そして様々な反人道的な行為で亡くなった人々に焦点を当て、スターリンや毛沢東が行った犯罪行為について紹介している。
ソビエト社会主義共和国連邦や中華人民共和国などの共産主義政権が行った政治的粛清や宗教迫害、大規模な飢餓など様々な人道に対する犯罪行為によって、推定1億人の人々が亡くなっている、とプレスリリースは記している。
リケッツ知事は宣言のなかで、中国共産党の独裁者・毛沢東が行った「大躍進政策」は、中国の農民を動員した経済政策の失敗で、約4500万人の命が犠牲になったと述べた。この数字は、現代中国史の専門家フランク・ディケーター氏が中国の公文書や体験者の証言から算出したものだ。
宣言発表について、米FOXニュースに答えたリケッツ知事は、「中国共産党は100年を経た。党が実施したすべてを非常に肯定的に語っている。しかし、共産主義の実践で世界中の多くの人が苦しんできたことを忘れてはならない」とリケッチ氏は述べた。さらに、中国共産党政権下で、ウイグル人、チベット人、香港人、そして法輪功らの迫害の事例を並べた。
宣言で触れられているウイグル人やキリスト教徒を除けば、中国共産党から最も残酷に迫害されているのは法輪功学習者だ。2021年の上半期だけでも、700人近くの法輪功学習者があらぬ疑いで起訴され、違法な判決を受けている。1999年7月20日に始まった迫害により、数百万人もの法輪功学習者が不当解雇、投獄、拷問、臓器の強制摘出などの被害に遭っている。
宣言のなかでは、旧ソ連の独裁者ヨシフ・スターリンが行った「集団農場」政策により、600万から1000万人もの人々が犠牲になったことについても触れられている。
共産主義の邪悪さに対する認識は広まっている。フロリダ州のロン・デサンティス知事は7月、学生が「共産党主義の悪」について学ぶことを義務付ける3つの法案に署名した。「(法案は)生徒は高校の授業のなかで全体主義と共産主義の邪悪さについて学ぶことを定めるものだ」とデサンティス知事は述べた。そしてフロリダ州、特にその南部には全体主義体制や共産主義独裁体制から米国に逃れた人々が多く住んでいることにも言及した。
(大紀元日本語ウェブ編集部)