カボチャは胃に優しく、視力を回復させるとともに、ダイエットにも有効な食材です。(Shutterstock)
カボチャは胃に優しく、視力を回復させるとともに、ダイエットにも有効な食材です。(Shutterstock)

漢方医・胡乃文おすすめ「健康とダイエットに最適」カボチャの効能

日本の皆様、お元気でいらっしゃいますか。私は台湾の漢方医師・胡乃文です。

今日ご紹介しますのは、日本の皆様もお好きなカボチャを、健康維持にも、ダイエットにも大活躍させる活用法です。

カボチャは栄養が豊富で味も良い、すばらしい食材ですね。そんなカボチャの食べ方については、皆様の日本にも多くの調理法があろうかと思います。今日は、漢方医である私から、ダイエットにも、胃腸の保養にも、視力の回復にも役立つとともに、胃潰瘍の予防まで視野に入れた、おいしいカボチャの食べ方をご紹介します。

電子レンジ・蒸し器を使ったカボチャの簡単調理法

蒸したカボチャです。色合いも良く、おいしそうですね( potatopie / PIXTA)

1. 電子レンジで蒸す方法

カボチャを一口大に切り、耐熱皿に並べてラップをかけ、600Wで約5分加熱します。

2. 蒸し器で蒸す方法

鍋に少量の水を沸騰させ、カボチャを蒸し器に並べて中火で10~15分蒸します。ふっくら仕上がり、素材の風味が引き立ちます。

調味料は不要。シンプルが最も良いとは、このことです。ラップをかけて電子レンジで加熱してもいいのですが、やはり蒸気で蒸したほうが、口当たりがしっとりして、おいしくなるように思います。昔ながらの、ガス火にかける蒸し器でも、もちろん同様にできます。

また、一口大に切ったカボチャを米の上に並べて炊けば「カボチャ飯」の完成。いい香りがして、色合いも良く、蓋を開けるのが楽しみなご飯になります。

カボチャは、低カロリーなわりに満腹感を得られるだけでなく、以下の3つの効能があるためダイエットにも役立ちます。

カボチャのうれしい効能3選

1、食物繊維が豊富

腸の動きを活発にして排便をスムーズにします。

 

2、ペクチン(甘味成分)が豊富に含まれている

砂糖を加えなくても自然な甘味を出すとともに、体が脂肪を摂り過ぎることを防いでくれます。

 

3、利尿作用あり

むくみを解消し、体内の毒素を排出するデトックスを助けます。これが「カボチャには美容効果もある」と言われる、主な理由です。

 

眼精疲労の改善には『カボチャの豆乳』と『カボチャポタージュ』

ほとんど一日中、パソコンやスマホに向かうため、目に疲れを覚える人は、とても多いですね。

目を休めるため、仕事の合間に数分でも休憩をとったり、デスクを離れて軽い運動をするのもいいでしょう。

もう一つ、ご留意いただきたいのは、食事から摂る栄養によって眼精疲労が改善できることです。そのために最適な食材が、まさにこのカボチャ。βカロティンやビタミンEを多く含むカボチャは、目の疲れを軽減し、目を守る働きがあります。

そんなカボチャの滋養を手軽に摂れるメニュー、「カボチャの豆乳ドリンク」と「カボチャのポタージュ」ご紹介しましょう。

※カボチャは皮が硬く、手を切らないよう十分注意してください。

 

「カボチャの豆乳ドリンク」

材料:

  • カボチャ 150g
  • 豆乳 600 cc

手順:

1.カボチャを一口大にカットして、蒸し器に入れて蒸します。

2.豆乳を温めておき、蒸したかぼちゃと一緒にミキサーにかけて、混合豆乳にします。(砂糖を加えなくても、ほのかな甘味があります)

お子さんの小腹が空いたときなどには、市販の飲料ではなく、ぜひこちらを飲ませてあげてください。大人の方にも、眼精疲労の改善にきっとお役に立つと思います。

 

「カボチャのポタージュ」

かぼちゃのポタージュ(shutterstock)

材料:

・カボチャ 500g

・牛乳 200 cc

・塩、コショウ 少々

手順:

1.一口大にカットしたカボチャを蒸し器に入れて蒸します。

2.カボチャをミキサーに入れ、水100 ccを加えてピューレ状にします。

3.カボチャを鍋に移し、牛乳を加えて弱火で10分煮ます。

4.コショウと塩をふって、味を調整します。

 

胃に優しく、胃潰瘍予防に役立つ『カボチャと粟のお粥』

「カボチャと粟のお粥」~胃粘膜を保護して、胃潰瘍を予防する~(Shutterstock)

材料:

・カボチャ 200g

・粟(あわ)50g

手順:

1.カボチャを皮が1cm角程度の大きさに角切りします。粟は、さっと洗って汚れを落としておきます。

2.カボチャと粟を鍋に入れ、熱湯を加えて弱火で30分煮ます。湯の量は、お粥の濃さを見ながら加減してください。

3.とろみが出てきたら、焦げやすくなるので、木べらで鍋底をよくかき混ぜてください。

 

いかがでしょう。日本料理のカボチャに加えて、こんなメニューもどうぞお試しください。

日本の皆様のご健康を、お祈りいたします。

(文・胡乃文/翻訳編集・鳥飼聡)

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