宇宙資源法が成立 民間企業などに宇宙資源の所有権を認める
15日、「宇宙資源の探査及び開発に関する事業活動の促進に関する法律」(宇宙資源法)が衆院本会議で賛成多数により可決、成立した。同法は宇宙空間での探査・開発活動において、国際ルール形成を主導していくことを目的としている。また、宇宙関連産業の国際競争力強化を図る狙いがある。
議員立法の同法によれば、日本の民間事業者が開発活動を行うために、宇宙活動法に基づいて政府の許可を得る必要がある。宇宙資源の探査及び開発によって得られた水、鉱物や他の天然資源の所有権を認める。政府はまた、宇宙資源の探査や開発を行う民間事業者に対して、技術的な助言や情報提供などの援助を行う。
宇宙資源法が成立したことに関して、日本の航空宇宙企業であるispaceも声明を出している。ispaceは同法の成立は、世界各国と歩調を合わせた迅速な行動であり、世界をリードする取り組みだと高く評価した。
また、同法によって、商業活動に機会と秩序をもたらすと同時に、世界中の多くの関係者に向けて産業の発展、更には人類の持続可能性を後押しするものになると述べた。
日本は米国が主導する多国間の月面探査プログラム「アルテミス計画」の11番目の加盟国でもある。米国やルクセンブルク、アラブ首長国連邦のほか、日本は宇宙資源法を成立した4番目の国となる。カナダやオーストラリアなども同様の立法を検討している。
(蘇文悦)
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