2021年6月12日、英コーンウォールで主要7カ国首脳会議(G7サミット)が開催された(LEON NEAL/POOL/AFP via Getty Images)

G7サミット、一時Wi-Fiなどを遮断 中国側の盗聴に警戒=報道

英国で開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)では、各国の首脳が中国当局をめぐり議論を展開していた際、会議室のネットワーク接続が一時遮断されたことがわかった。

米紙ニューヨーク・タイムズによると、今回のサミットのホスト国である英国は、中国当局による盗聴の可能性を警戒して、サミット会議室の通信ネットワークとWi-Fi(無線LAN)を一時遮断した。

サミットでは、中共ウイルス(新型コロナウイルス)の感染拡大、ワクチン提供、インフラ投資計画、台湾海峡問題など、中国と関わる議題が話し合われた。

CNNの報道では、欧州各国と米英加3カ国の間で、対中政策をめぐって意見が分かれた。米などの3カ国の首脳は、中国に対して一段と強硬な姿勢を取るべきだと強調した。

いっぽう、13日に公表されたサミットの首脳宣言は、7カ国の政府は中国当局への対抗姿勢を鮮明にした。宣言は中国のワクチン外交に対抗して、「来年にかけて、10億回分のワクチンを提供する」と示した。また、宣言は「台湾海峡の平和及び安定の重要性を強調し、両岸問題の平和的な解決を促す」「東シナ海及び南シナ海の状況を引き続き深刻に懸念しており、現状を変更し緊張を高めるいかなる一方的な試みにも強く反対する」とし、香港や新疆ウイグル自治区での中国当局による人権侵害を批判した。

また、米ホワイトハウスの12日の声明によると、バイデン大統領はサミットで、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」に対抗して、低中所得国へのインフラ整備支援計画を提案した。G7の首脳は新構想の立ち上げに同意した。

ホワイトハウスは「民主主義国が主導する、同様な価値観に基づいた高水準で透明性の高いインフラ・パートナーシップである。これは発展途上国における40兆ドル以上のインフラ設備を改善することができる」と示した。

(翻訳編集・張哲)

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