夕飯抜きダイエットは良いのか? 40歳を過ぎても空腹感なく痩せる方法
40歳を過ぎると、普段と何一つ変わらない生活をしているにもかかわらず、なぜか太りやすくなってきます。
40歳を過ぎると太りやすくなる3つの原因
40歳を過ぎたら途端に太りやすくなったと感じる人は多いでしょう。同時に、なかなか痩せることもできません。これには3つの原因があります。
身体の衰えと老化
中年以降になると、新陳代謝が低下して体の老化が始まり、疲れやすくなったり、抜け毛が増えたり、肌が乾燥したり、膝の柔軟性がなくなったりします。そうすると、運動したくなくなり、それによって体の筋肉量が自然と減っていき、体に脂肪がたまり、太りやすい体質になってしまいます。
胃腸機能の低下
胃腸の働きが悪いと、消化不良、お腹の張り、内臓下垂、浮腫みや水太りなどの症状が現れます。
中国医学では、脾には飲食物から作った津液の吸収と運搬を行う運化水液の働きがあり、水液代謝の中枢であるとされています。もし胃や脾の消化機能が弱ると、水が全身に流れてしまうのです。喩えるなら、街中で下水道が詰まって、マンホールから汚水が溢れ出るような状態です。現代の人は、揚げ物や冷たい物を好んで食べたり飲んだりしますが、これらは脾臓や胃腸にさらに悪影響を及ぼします。ですから、良くない食生活を改め、夏でも温かいものを食べ、白湯をたくさん飲み、夜遅くに物を食べないようにすれば、脾臓や胃腸の調子が良くなり、徐々に体重が減っていきます。
更年期による要因
女性は更年期を迎えると、エストロゲンが減少して代謝が低下し、体重が増加するため、お腹周りに脂肪が溜まりやすくなり、ウエストラインが太くなってしまうのです。
夕食抜きダイエットは良いのか?
多くの人は太らないようにするために、「夕食抜き」ダイエットを実践していますが、果たしてこの方法は健康的に良いのでしょうか?
古代において、修行僧の間には「昼以降何も食べない」という事が言われており、具体的には、正午(11時~1時)以降は何も食べないというものです。当時の修行僧は僧院や山奥に籠り、夜7~8時に寝て、朝4時に朝食をとってから仕事を始めるので、夕食を抜くことも可能でした。しかし今の人はこのような生活をしていないので、「昼以降は食べない」は通用しません。
昼12時に食事をした後、午後仕事をして、中には夜も仕事をする人もいます。遅くに寝て、次の日朝8時に朝食をとるまで約20時間何も食べないのは、耐え難いものです。
実のところ、夕飯は少なめで、野菜を多く摂るだけで十分なのです。寝る前にお腹が空いたら、コップ1杯の牛乳を飲んだり、りんごを食べたりすると良いでしょう。夕食を少なめに食べることに慣れてきたら、寝る前には何も食べないようにすると、太りにくくなります。
お腹を空かせずに体型を維持する方法
カロリー計算し、適切なタイミングで適切な量を摂取する
食事をとるときは、必要なカロリーを計算すると良いでしょう。例えば人間の一日に必要なカロリー量は1800~2000kcalであり、そのうち脂肪が30%、炭水化物が60%、タンパク質が10%の比率が良いとされています。計算の目的は、適切な量を食べることであり、食べるべき量に慣れれば、あとは計算をする必要はなくなります。また、3食は規則正しく食べ、揚げ物や食後のデザートはなるべく控えた方が良いでしょう。
冷たい物を食べない。
冷たい物を食べたり飲んだりすると、胃腸の収縮運動が激しくなります。胃腸が締め付けられると、血管も締め付けられ、代謝が悪くなります。
また、胃腸は温かい物を好み、湿りや冷たい物は好みません。冷たい物は腸内に溜まりやすく、消化不良や腹部の膨張、張りなどの原因となります。特に冷え性の方は、メロンやスイカ、梨、ドラゴンフルーツ、または緑茶、コーヒー、ハーブティーなどを摂取し過ぎないよう注意が必要です。
適切な睡眠時間の確保
適度な睡眠は心身のバランスを整え、健康な体を保てるだけでなく、中年を過ぎても太りにくい体質にしてくれます。睡眠はとり過ぎても少な過ぎても良くありません。睡眠不足になると、疲労感や頭痛を感じる、仕事効率が低下する、怒りっぽくなる、不安やイライラが募る、暴飲暴食気味になるなどの症状が現れ、太りやすくなります。中国に「五労七傷」という言い方があり、まず「五労」とは心労、肝労、脾労、肺労、腎労を指し、そして「七傷」は喜・怒・悲・憂・恐・驚・思の七つの感情や障害を指しています。その中に、「久臥すれば気を傷つける」という一節があり、これは寝てばかりいると気が落ち込むという意味です。気を痛めると肺も痛めるとも言われており、つまり、寝すぎて気が不足すると、体の代謝が悪くなり、肺活量が減って、水太りや浮腫みが起こりやすくなるというのです。
適度な運動を心がける
日常的な簡単な運動で最もおすすめなのは、ウォーキングです。ウォーキングは痩せられるだけでなく、健康維持にも効果的です。体が活動すると、代謝が上がり、血行が良くなり、体が丈夫になります。30分以上継続して歩けるとより効果的です。ウォーキングはシンプルであり、いつでもどこでもできるという良さもあります。
自然に触れる
人はストレスを感じると、不安やイライラ、不眠、暴飲暴食気味になり、無意識のうちに体重が増えてしまいます。自然に触れることは、ストレスを解消する最も効果的な方法のひとつであり、心と体のバランスをとり、心穏やかになることができます。
最後に、私自身の経験を読者の皆様にお伝えしたいと思います。私は20年以上医療に携わっていますが、年配の患者さんから「李先生、どのように体型を維持しているのですか?全く変わりませんよね!」とよく聞かれます。私は決まって彼らに「私は毎朝、外に行って法輪功の煉功動作を行っています」と答えています。法輪功は性命双修の功法であり、身体を修め、健康保持をすると同時に、心性も修め、「真・善・忍」の基準に従って善良な人を目指します。そのため、体を良い状態に保ち、また心の容量を高めることができるので、忙しい日々の中でも、ストレスが溜まりにくく、太りにくい体を作ることができるのです。法輪功の動作はゆったりとしているので、老若男女誰でもできます。よろしければ読者の皆様も『転法輪』を手に取り、法輪功を実践してみてはいかがでしょうか。あるいはこのウイルスが蔓延している時期に、心身の健康に役立つかもしれません。
(文・李清風 翻訳 牧村光莉)