カリフラワーは体内ガスを増やすので、お腹が張るときは避けたい野菜です。(Shutterstock)

「お腹が張る」胃腸の膨満感のとき、避けたい食物10種

胃や腸にガスがたまって、お腹が張るのはよくあることですね。食習慣や食事の内容、あるいは持病や服用する薬品によっても起こることがあります。もし、そのような胃腸の膨満感が起きやすい場合には、病院で検査や治療をしてもらう前に、ご自身で食事の内容を改善してみてはいかがでしょう。

食事の際には、よく噛んでゆっくり飲み込むのが良いのですが、ほかの人と一緒に、おしゃべりをしながら食べたりすれば、一口に嚥下する食物の量が多くなり、空気も一緒に飲みこんでしまうので、体には良くありません。

台中市にある馥芊(ふくせん)漢方診療所の院長・李嘉菱氏は、「胃腸の膨満感がある場合には、消化しにくい食べ物はしばらく控えるようにしてください。それから、乳糖や果糖、ソルビトール、食物繊維やデンプン質の多いもの、あるいはカフェインなど、体内ガスを発生しやすい食品も避けたほうがいいですね」と言います。

胃腸の膨満感がある時に避けたい食物10種

では、そのような時に、具体的にどんな食品を避けたり、控えめにしたら良いのでしょうか。以下に、日常よく口にする食品10種を挙げます。

豆類や豆製品 

豆乳や豆腐など、豆腐店で売っているものと、豆類を原料とする食品全てが含まれます。豆類に含まれるオリゴ糖は、比較的消化しにくいものであるため、食べ過ぎれば胃腸のなかで大量の体内ガスを発生します。

デンプン質の多い食品

サツマイモ、サトイモ、ジャガイモ、落花生、カボチャ、栗など。デンプン質の摂取量が多いと、腸内細菌によって十分な発酵がなされるため、多くの体内ガスが発生します。

比較的消化しにくい食物

トウモロコシ、モチ米、モチ米の製品。例えば、もち、おこわ、中華ちまき等。

一部の野菜や果物

キャベツカリフラワー、ニラ、ダイコン、タマネギ、リンゴ、スイカ、モモ、マクワウリ、ブドウ、柑橘類など。これらの野菜や果物は、果糖などの糖類と水溶性の食物繊維が多く含まれているため、体内ガスが発生しやすくなります。

パン、マントウ(饅頭)などの製造過程で発酵を経た食品も、膨満感を引き起こしやすい食品です。(Shutterstock)

発酵を経た食品

パン、マントウ(饅頭)など、製造過程で発酵を経た食品。

気体を含む飲料

コーラやサイダ―などの炭酸飲料。同じく、ビールなどの酒類。また食品としては、ケーキの内側や外側のデコレーションに使われるバタークリームも気体が含まれます。

油脂を多く使った食品

フライドチキンなどの揚げもの、スナック菓子など油で揚げてあるものは、比較的消化しにくいため長く腸内に留まり、体内ガスを多く発生します。

乳類および乳製品

乳糖に耐性をもたない人は完全消化できないため、腸内細菌によって発酵がすすみ、大量のガスを発生します。

チューインガム

ソルビトールを多く含み、また噛みながら空気を飲みこむので、胃腸の張りにつながることがあります。

カフェインを含むもの

コーヒー、チョコレート、茶などカフェインを含むものは、胃酸の分泌を刺激して、膨満感を引き起こします。

 

(文・蘇冠米 翻訳編集・鳥飼聡)

 

 

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