≪医山夜話≫ (62)
タバコにまつわる恐ろしい事例
タバコを止めようと思いたち、私の診療所を訪れる患者の85パーセント以上が治療によって禁煙に成功しています。これは完全に、私の優れた医療技術と彼らの固い決意の賜物でしょうか?いいえ、それだけではありません。タバコを止めるという試練に耐えられず、諦めようとする患者達に、私はいつもある事例を伝える事にしています。ほとんどの人はそれを聞き終わると、もうタバコを吸いたいと思わなくなります。
私の学生時代、解剖学の授業がありましたが、その時、学生たちは人体の骨格、筋肉、神経、内臓などを観察しました。肺癌で亡くなったジョーの体は、私たちの解剖学で使う遺体の一つでした。彼の命を奪った、あの大きくて黒い肺を見た時、私は思わず愕然としました。
その黒い肺は、ほぼ胸腔全体を占めており、肩の隙間まで膨張して硬くなっていました。人体がこのように大きな黒い石の様なものに占領されるとは想像もつきません。私は思わずジョーの顔を覗いてしまいました。彼は50~60歳くらいの中年男性で、大柄な体格をしていました。
関連記事
眠気は自覚しにくく、判断力や運転能力を大きく低下させることがあります。唾液から睡眠不足を見分ける新たな研究とともに、睡眠が心臓や心身の健康に及ぼす影響を解説します。
胃がんで胃を全摘した男性は、食事の苦痛や衰弱に苦しみながらも、家族の支えと太極拳をきっかけに再び歩き出した。希望と使命を見つけるまでの10年の記録。
6万件超のMRI研究で判明した、お尻の筋肉と2型糖尿病リスクの関係。理学療法士が教える、自宅でできる臀部エクササイズ5選を写真付きで紹介します
気分の落ち込みやストレスを感じるとき、食事は心の調子を支える一つの手がかりになります。バナナ、柑橘類、青魚、ダークチョコレートなど7つの食材を紹介します。
夏至から半夏生にかけては、陽から陰へと季節の流れが変わる節目です。しそ、タコ、オクラなどの食材を通じて、湿気によるだるさや脾胃の不調を整える養生の知恵を紹介します。