(大紀元)
故事

人のことを思えばこそ 寿命を延ばした君主

春秋時代のお話です。宋という国に宋景公という君主がいました。当時、この国では珍しい天象が観測され、人々は天変地異が起こるのではないかと非常に心配していました。宋景公は天文学の専門家である子韋(しえい)を宮殿に呼び、天象を占うよう命じました。

子韋は言いにくそうに、口を開きました。「王様、これは王様ご自身に災難が降りかかることを暗示しています。災いをなくすことはできませんが、せめて他の人に移すことはできます。宰相の身に移してはいかがでしょうか」

宋景公は首を振りました。「宰相は非常に才能があり、国にとってなくてはならない人物だ。災いが消えぬなら、私が死をもって国を助けよう」

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