リーダーの素質
【故事】人材を見るには私心を交えず
古代から現代まで、リーダーになる人には必ず敵がいるものです。でも、敵の良いところを認め、その人を重要なポストに推薦できる人というのは、滅多にいないかもしれません。私心を交えず、人材をうまく使いこなしたチー・シーという政治家をご紹介します。
春秋時代、晋という国でのお話です。チー・シーという大夫(たいふ)は、非常に心が広く、国家のことを常に第一に考え、公明正大な人物としてしられていました。
ある日、晋の君主がチー・シーに尋ねました。「南陽の地の長官には、誰がふさわしいかね?」
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中国の戦国時代の有名な弁論家・蘇秦(そしん 紀元前382年)は、かつて鬼谷(きこく、遊説や国際外交の専門家)の弟子でした。貧しい農家の家に生まれた彼は、勉学をする傍ら、自分の髪を売ったり、代筆をしたりして生活を支えました。人の代筆を請け負ううちに、たくさんの知識を吸収していきました。