≪医山夜話≫ (63-1)

東洋と西洋漢方医療の違い

人は長年、仕事をしていく上で、様々な過程と段階を経ながら、徐々に経験を積んでいきます。もっとも厄介な時期は、知識と経験が中途半端な、いわゆる「コップ半分」の状態です。

まだ仕事を始めて間もない新人なのに、まるで全てを知っているかのように自信満々で、人の忠告は全く耳に入らず、頭を下げて教えて貰おうという気持ちがありません。私も漢方医学を学んで間もない頃に、このような経験をしたことがあります。今思い出すと、思わず苦笑いをしてしまいます。私は外国の大学院でアメリカ人の教授から漢方医学を学んだので、私の「コップ半分」の状態は更に深刻でした。

 私はアメリカから中国に行って臨床治療の実習をした時期がありました。その時、すぐ上の兄は、昔から私をないがしろにして来たのですが、改めて見直したようでした。また、私が海外で製造された立派な漢方医療器具を一点一点取り出して見せた時、ずいぶんと驚いた様子でした。

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