パブリック・ドメイン
孝は百行のもと

【物語】親孝行の子路(しろ)

むかし、孔子という偉い先生がいました。多くの人々に慕われ、多い時には3000人もの弟子がいました。

孔子の弟子の中に、子路(しろ)という弟子がいました。子路の家族は、とても貧乏で、肉と魚が食べられるのは、特別な日だけでした。その他の日は野草を食べ、お腹を満たしていました。貧しい両親を助けるため、子路は百里離れた市場へ行って米を買い、道端の野草を摘んで帰りました。子路は持ち帰った野草を煮て、親のために食事の用意をしました。

子路の親が亡くなると、楚王(当時の王様)は、子路の才能と人格を認め、官僚に任命しました。

▶ 続きを読む
関連記事
後漢の賢臣・宋弘が示した「糟糠の妻は堂より下さず」。夫婦の愛情より先に「恩」を重んじる姿勢は、現代の家庭観や人間関係を見直すヒントになります。
華やかさはないが、沙悟浄は道を求め続けた。栄光から転落、苦悩と罪を経て、再び修行の道へ──その静かな姿勢に、私たちは真の「信念」を見る。
だまされたと知りつつも「義挙がなくなるわけではない」と語った男。1年後、彼の善意が家族の命を救う奇跡を生みました。清末の実話が教える、人の在り方とは。
大金を拾った老翁が正直に返したところ、めぐりめぐってその行いが最愛の息子を救うことに。清代の筆記『里乘』に記された感動の教訓譚。
若い頃、放蕩生活を送り借金まみれだった男が、ホームレスと老婦人に助けられ、努力と感謝の心で重要な役職に就く。彼が得た成長と幸せの物語。