(Photo by ka iso/Creative Commons)
≪医山夜話≫ (32-2)

フィジー への旅

アフリカでの教訓があるため、フィジーに行く前にスーザンは各種の予防注射をしました。薬局で買える塗り薬とスプレー剤を全部買い、完全装備でフィジーに旅立ちました。

 しかし、意外にも彼女が買った日本製と米国製の薬品類は少しも役に立ちませんでした。フィジーの蚊は人間、特に蚊にとって新鮮な匂いを発散する、毛穴が大きく開いた外国人を直撃します。「蚊はカメラさえ見逃しません。もしパソコンに血液が流れているのなら、蚊はきっとパソコンでも刺して噛むに違いありません」と、スーザンの恐怖心は止まらないようでした。

 フィジーから帰ってくると、彼女は自分の体にまつわる問題の深刻さが分かっていたので、誰にも相談せずに直ちに病院に行きました。彼女のひざの3カ所は感染した蚊に刺されていました。この病気は「バンクロフト糸状虫症」と呼ばれ、中国にもあります。末期には、足がバケツの太さまで腫れて、「象皮症」になります。あの寄生虫はリンパ腺の中に繁殖するため、体のリンパ腺のあるところ、どこにでも這っていきます。虫の長さは、非常に長くなります……。

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