チベットの光 (21) 聖者到来の夢
ロンツァ地方に、「マルバ釈師(※)」という人がいた。彼はインドのノノバ尊者に直接師事し、大きく成道した尊者だった。ウェンシーは、「マルバ釈師」の名号を聞くと、心の中に言い知れぬ喜びが湧いてきて、涙が止まらなかった。彼の心の中に無限の歓喜と比類なき信仰心が生まれたのだ。
彼は、マルバ尊者を師父とすることに決め、さっそくロンツァ地方へと足を運んだ。彼は道すがら、全身に喜びが満ち溢れ、心の中で、「ああ!早く先生に会いたい」と思った。
ウェンシーがロンツァ地方に着く前日の晩、マルバ尊者は夢を見た。彼は、夢の中で師父のノノバ尊者に会い、師父から五色の玉石で彩られた金剛の杵を授かった。その杵は、突端が少し灰で汚れていたが、師父から、また別の柄杓を授けられ、その中は甘露でいっぱいであった。
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