2010年4月、プラハで開かれた核軍縮条約(ASTART)に、オバマ米大統領やロシアのプーチン大統領が調印した(MICHAL CIZEK/AFP via Getty Images)

米露が新戦略兵器削減条約の延長に合意 核兵器を増やす中国対処に新たな道

米国当局の発表よると、過去10年間にわたり米露関係で重要な役割を果たしてきた軍縮条約が延長されたことで、核兵器備蓄が増加している中国に対処する新たな道が開けた。また、今回の合意は世界最大の競合国間における平和維持に向けた米国の取り組みを浮き彫りにするものとなった。

2021年2月、米国とロシアは10年前に締結された新戦略兵器削減条約(新START)の失効間際にその5年間の延長に正式合意した。同条約の延長に伴い、両国の核戦力の配備数や保有数の制限が継続される。

ワシントン・ポスト紙の報道によると、アントニー・ブリンケン米国務長官は、「特に米露が緊張状態にあるからこそ、ロシアの核兵器に上限を設けることが死活的に重要となる」とし、「新戦略兵器削減条約の延長により、米国やその同盟・提携諸国だけでなく世界全体がより安全になる。無制限の核軍拡競争は世界を危険に陥れる」と述べている。

▶ 続きを読む
関連記事
ワグネル傭兵団のリーダーであるエフゲニー・プリゴジン氏は23日、ロシア軍トップのワレリー・ゲラシモフ将軍がウク […]
中国を訪問したロシアのニコライ・パトルシェフ連邦安全保障会議書記は19日、郭声琨・中央政法委員会書記と会談した […]
中国共産党のナンバー3、栗戦書・全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員長は7~10日の日程でロシアを訪 […]
中国政府が掲げる広域経済圏構想「一帯一路」は近年、世界経済の減速と、参加国の債務急増に対する国際社会の批判が原 […]
ロシアが9月1〜7日まで極東地域で実施する大規模軍事演習「ボストーク(東方)2022」には、中国やインドなど1 […]