頭上三尺に神あり、他人の利益を損ない報いを受ける
古代の人は、「良い種を蒔けば良い実を結び、悪い種を蒔けば悪い実を結ぶ」という道理を信じていました。世の人々は、悪事をした人たちは、豪邸や名車を持ち、山や海の幸を食べ、報いを受けていないのではないかと思いますが、神様はしっかりと見ています。報いを受けていない訳ではなく、時が来ていないだけです。無神論に洗脳され、教化されてきた中国人にとっては、このことはいささか理解しがたいことであり、目に見えることや自分の身に起こったことしか信じません。
清王朝の学者である紀暁嵐は、『閲微草堂筆記』にて、師である陳文勤氏から聞いた話を書き記しています。彼の同郷人で、人生で一度も重大な罪を犯したことがない男がいました。しかしその男は何事にも貪欲で、何の損もしたくないためいつも他人に損失を与えていたというのです。
ある年、その男が科挙の試験(隋から清の時代まで行われた官僚登用試験)を受けるために、友人たちと宿に泊まりました。突然の大雨で、泊まっている部屋が雨漏りで濡れてしまいました。北側の壁のわずか数尺の所だけ水の跡がなく、男は急に風邪をひいたと言い出し、北壁の根元に横たわり、汗を出していました。友人たちは彼が病気のふりをしていることを知っていましたが、その居場所を移動させる正当な理由を見つけることができませんでした。
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