書道の奥深さ
中国の書道は古来、文字の気質と神韻を重んじてきました。文字は、一国の文化に関わるだけでなく、書人の性格、志向と思想を表します。「字は人なり、人は字なり、文は人なり、文は道を載せる」と、古代中国人が言いますが、それはつまり、字を書く前に身を処するべきであり、心を正しく持つこそ書がうまくなるということです。
前漢時代の学者・揚雄(よう・ゆう)は「書は心の画なり」と述べました。清末の学者・劉熙載(りゅう・きさい)は、「賢哲之書温醇,駿雄之書沈毅,畸士之書歴落,才子之書秀穎(賢人の書が穏やかでまじりがなく、優れた人の書は動じるところがなく、奇人の書は細部にこだわらず、才人の書は抜きんでて優れている)」(『芸概・書概』より)と、身分の違う人の書道の特徴をまとめました。歴史上に名を残す多くの書道家たちはまさにその通り、忠節にして清廉な品格のある方ばかりで、彼らの道徳と気骨は、彼らの作品とともに、永く後世に名をとどめ、褒めたたえられます。
気高い品格を持つ王羲之は、書も美しく清らかで優雅に見えます。生涯忠義を貫く虞世南と柳公権の書も、素朴で厳正な雰囲気を醸し出します。大自然に自身の心情を託す蘇軾は、書も豪放磊落で、意志が強く正直で世におもねらない顔真卿の書も、力強く気魄に満ち、大らかで強い精神が感じられます。それは故意的にできることではなく、自然にあらわになる高尚な品格で、まさに「字は人なり」です。
関連記事
ケールの栄養、効能、食べ方、保存法までまとめた完全ガイド。苦みを抑え、吸収を高める調理のコツも紹介します
寝返りを打っただけで、突然ぐるぐるめまいがすることがあります。原因は、耳の中の小さな「石」かもしれません。
肉や卵だけを食べるカーニボア食は、危険な流行か、治療の道具か。腸、栄養、心臓への影響を科学的に考えます
1200年の歴史を誇る京都の「西陣織」をはじめ、存亡の危機に瀕する日本の伝統工芸の過酷な現実と課題を浮き彫りにした一編。市場原理と文化継承の葛藤を描きつつ、手仕事の価値を後世へ残すための責任と希望を問いかける
今日、歯が痛くても抗生物質があり、暑くてもエアコンがある。当たり前すぎて気づかない現代の恩恵を、先祖の目線から見つめ直してみると、日常への感謝が自然と湧いてきます