ロックダウンで家を失いSUVに寝泊まりしていた母親と4人の子どもに思いも寄らない助けが
テキサスに住む母親はコロナ禍で家を失い、4人の子どもたちと車で生活していた。しかしそれを知った人々の助けによって彼女たちの運命は一夜にして変わった。支援金額は目標を大きく上回り、母親は地元メディアに驚きと感謝の気持ちを伝えた。
ケニア・マドリガルさん(29)と4人の子どもたち、マイケル(11)、ベンジャミン(8)、 サラ(3)、ソフィア(1)は、2020年6月に母親の失業後、SUVの中で寝泊まりしていた。彼女は家賃を滞納しており、ハリス郡にある自宅からの退去を余儀なくされたのだ。
テレビ局の取材に対してマドリガルさんは「車のシートを取り外して下に置き、長男と私は前で寝ていました」と説明した。
また「娘がいつ家に帰れるのかと何度も聞いてきて、とても大変でした」と語った。
彼女は国からの援助を受けることができなかった。ようやく時給11.50ドルの新しい仕事を見つけたものの、アパートで暮らす余裕はなかった。
そんな時、マドリガルさんの苦しい状況に心を痛めたある人物が行動を起こした。新しい職場の同僚のチェルシー・モンローさんが GoFundMe のアカウントを立ち上げ、マドリガルさん一家を救うために800ドルの寄付を募ったのだ。
モンローさんは次のように記した。「ケニアは明るく働き者の4人の子どもの母親です。新型コロナのロックダウンの影響で仕事を失い、子どもたちの父親とはますます疎遠になりました。皆様からのご支援は、ケニアと子どもたちが安心して暮らせる家を持つために使われます。また新しく始まるオンライン教育のための資金にもなります」
活動開始後わずか24時間で6万ドルを超える寄付金が集まった。まだ若い家族の人生を大きく変える金額だ。これまでに2千人以上の人々が支援をしている。
8月20日、マドリガルさんはこのように語った。「私たちを助けたいと思ってくださる方がこんなにたくさんいるなんて、未だに信じられません。これで子どもたちに家を与えてあげることができます」
マドリガルさんと4人の子どもたちにもたらされたのは、金銭的な寄付だけではなかった。
非営利団体キッズミールズ(Kids Meals Inc.)のエグゼクティブディレクターであるベス・ブラニフ・ハープ氏は食料支援に乗り出した。彼女は「このパンデミック下において、空腹に苦しむ人を出したくはありません」と語った。Northwest Assistance Ministries(NAM)もマドリガルさんのような人々に資源をつなぐ手助けをしたいと協力を申し出た。
NAM のブライアン・カー氏は次のように述べた。「彼女たち家族ができるだけ早く必要な支援を受けられるようにしたいと考えています。車での生活から脱してもらいたいです」
キリスト教・教会の運営する慈善団体、救世軍(The Salvation Army)もまた、この期間に、すべての人々が全国的なパンデミック救援活動(救護施設、フードボックス、精神的支援等)を利用できるのだと強調した。
未だ驚きを隠せないマドリガルさんは、彼女たち家族の未来を好転させてくれた多くの支援に心の底から感謝している。彼女は「私は本当に恵まれています。心から感謝しています」と語った。
(大紀元日本ウェブ編集部)