横転したトラックから「豚肉争奪戦」100人超参加=中国江蘇省

中国江蘇省で先日、豚肉を積んだトラックが交通事故に遭い、近隣住民が豚肉の多くを持ち去った事件が発生した。ネットユーザーらは「これは共産党の支配下で人々のモラルが崩壊した現状である」と嘆いた。

事故が発生した8月4日午前5時ごろ、上海から山東へ向かうため同省塩城市を通過中の10トンの冷凍豚肉を積んだトラックが後続車に追突され横転した。その際、トラックの後部ドアが壊れ、豚肉を入れた箱が地面に散らばり、多くは高速道路の高架橋から落下した。

これを見た近隣住民100人超がこぞって「豚肉争奪戦」を繰り広げたという。人々はトラックや三輪バイクなどで次々とやってきては豚肉を持ち去った。トラックの壊れ落ちたドアまでが誰かに持ち去られたという。

結局、残った豚肉は約3トンだけだった。運転手はメディアに対し、「今回の仕事の報酬は800元(約1万2千円)。この奪われた肉の約28万元(約430万円)の損失を全て負担しなければならないなんて、死にたい気持ちだ」と述べた。

運転手は当時、高架橋の上で「やめてくれ」と叫んでも、誰も聞く耳を持たず、現場を清掃する作業員までも豚肉を持ち去ったという。

中国版ツイッターの微博のユーザーらは「似たようなことが多すぎる!」「社会主義の特色だよ!」「国民の素質を高める必要がある」と投稿した。

また「まさにこれが共産党の支配下の市民だ」「共産党は中国人の道徳心を失わせている」「これが中国共産党統治下の中国の現状だ」など、皮肉ともとれるコメントが少なくなかった。

「中国共産党支配下の社会は哀れだ!そのような社会で覚醒するのは難しすぎる!全てがなされるがままだ。法を執行する人もいない、そもそも法などない!すべての悪の根源は、中国共産党にある!!」と別のネットユーザーは書き込んだ。

(大紀元日本ウェブ編集部)

関連記事
タイで中鉄十局が建設中のビルが崩壊し、多数の死者がでた事件で手抜き工事が疑われている。タイ国内では反中国資本感情が急速に高まり、当局は徹底調査をすすめている。
依然として消息不明の中国の人権弁護士・高智晟氏の釈放を呼び掛けるイベントが世界じゅうで。
アメリカが対中関税を145%に引き上げ、中国経済に深刻な打撃。輸出激減で企業は操業停止、三本柱が崩壊危機に
一般市民の安全が著しく脅かされる中国交通の野蛮すぎる取り締まり。
「ろうそくの灯」が語る信念と希望の物語、中共による法輪功弾圧から26年、米中国大使館前で追悼キャンドルナイト。