オンライン瞑想クラスでストレスフリーな生活を コロナ自粛生活でも家でできるエクササイズ
新型コロナウイルスの影響で外出自粛が続くなか、多くの人は健康を保ち不安をコントロールしようといろいろなことを試しています。その1つが法輪大法の瞑想法です。
法輪大法のボランティアは、外出自粛が始まると無料オンラインワークショップを提供するサイトを次々と開設しました。自宅待機下の人々に「最適なストレス解消法」を提供するのが目的でした。
法輪功とも呼ばれる法輪大法は5つの動作からなる精神修煉法で、「真・善・忍」という信念に基づいた道徳学習を含みます。1992年に公にされたこの気功法は精神的・身体的な健康をもたらすと称賛され、1990年代後半には中国国内だけで7,000万人もの人々に実践されました。
今や法輪大法は世界中に広がり、実践者は1億人に上ります。
オンラインプラットフォームの使用
アメリカに住むアン・ヤンさんとボランティアグループは、2017年から図書館やコミュニティセンターなどの公共施設で法輪大法の無料瞑想ワークショップを開いていました。しかし、新型コロナウイルスの影響でワークショップは中断、クラスはオンラインに移行されました。
バージニア州出身のヤンさんは、「Eventbrite」というアメリカのイベント管理サイトを毎週もしくは毎月更新しています。
「ワークショップをオンラインに移すと、スペインなど他の国から参加する人も増えてきました」とヤンさんは語っています。
オーストラリアでは、2009年から法輪大法を実践する起業家のエイミー・ダンカンさん(29歳)が、フェイスブック・ライブでオンラインクラスを配信しています。ダンカンさんはこの気功法を実践するまで、不安症に悩まされていました。新型コロナウイルスの影響で直接指導ができなくなり、ダンカンさんはクラスをオンラインに移行しました。
「オンラインクラスを通して、法輪大法に興味を持つ人々にその素晴らしさを伝えたいと思っています」とダンカンさんは話しています。
インドでは3月末にロックダウンが始まると、ビデオ会議用アプリケーションを通して熱心な実践者たちがオンラインワークショップを始めました。
「このアプリケーションを使えば、気功法実践に興味を持つ人々と簡単につながることができます」と話すのは、インドのワークショップコーディネーター、アーチャナ・タケリアさんです。
ロックダウンの影響で直接会うことはできなくなりましたが、オンラインで集まり一緒に学ぶという新しいプラットフォームが出来上がりました。タケリアさんによると、オンラインワークショップはどんなに離れた参加者ともつながることができ、参加者と協力してより効果的なセッションを行えるようになったそうです。
瞑想クラス
オーストラリアで「Mindset for Health」という健康‐思考法に関するオンライン指導のビジネスを手がけるダンカンさんは、5日連続で5つのセッションを行うワークショップを1人で続けています。ダンカンさんは個人のフェイスブックページ、そして新型コロナウイルス感染拡大が始まった頃に開設した「Meditating Together During Quarantine(『自宅待機中も一緒に瞑想しましょう』と言う意味)」というフェイスブックグループで、セッションを配信しています。
ライブセッションで大切なことは、参加者からの質問をきちんと記録することです。インドでライブセッション運営を担当するタケリアさんは、ファッションモデルで法輪大法の実践者でもあるスマヤ・ハザリカさんの力を借りることにしました。
プロのファッションモデルとして活躍するハザリカさんは、予想以上の長い期間、自宅にこもらなければならない人々にとって、この現状がいかに大変か痛いほどわかると話しています。ハーパーズ・バザーやヴォーグなど一流ファッション誌のモデルを務めるハザリカさんは、ライブセッションの運営を手伝うことは自分のためにもなっていることに気が付きました。
「法輪大法の瞑想法は、ストレスや不安を解消してくれます。多くの人が法輪大法のことを知らないので、その起源や気功動作と動作の意味に興味を示してきます」とハザリカさんは話しています。
インドでは、子供の興味を引くよういろいろな趣向が凝らされたティーン・子供向け特別セッションも開かれました。
「折り紙で蓮の花を作ったり、読み聴かせを盛り込みました。読み聞かせでは蓮の妖精の話を紹介し、子供たちに道徳の重要性についても教えました」と言うタケリアさん。このワークショップは子供たちに好評で、両親に入会を勧める子供までいたそうです。
インド南西部カルナータカ州に住む12歳の女の子、シュレヤさんは、法輪大法を実践する叔父の勧めでワークショップに参加しました。シュレヤさんはその後も定期的に実践を続け、法輪大法が自分の役に立っていると実感しているそうです。
「気持ちが落ち着いて、とても穏やかになりました」とシュレヤさんは話しています。
ネパールの首都カトマンズでモンテッソーリスクールの副校長を務めるカルパナ・ロハニさん(32歳)も、その効用を実感している1人です。ロハニさんはフェイスブックのタイムラインで法輪大法に関する投稿を見つけ、ワークショップに申し込みました。
「法輪大法を知ることができて本当にラッキーでした。毎朝、5つの功法全てを実践しています。とても調子が良く、落ち着いて穏やかな気分になります。夜もよく眠れるようになりました」とロハニさんは語っています。
オーストラリアのダンカンさんが開催するセッションには毎回25人ほどの参加者が集まり、そのほとんどは初心者か法輪大法を初めて知った人々だそうです。そんな参加者の多くは、参加前と後で大きな違いを感じているそうです。
「たくさんの人が、法輪大法を実践することによってエネルギーを感じると話しています。関節炎が良くなったと言う参加者もいるほどです」とダンカンさん。
オンラインセッションは気功法の実践を中心に構成されています。そして、参加者が自宅でも実践を続けられるよう、他のボランティアの協力で追加の情報や資料が提供され、フォローアップにも力を入れています。
「ワークショップ終了後、定期的に法輪大法を続けたいと言う人もいます。そんな人のために、毎日実践できるオンラインエクササイズも用意しています」と、インドでフォローアップを担当するボランティアのユブラージ・テーラングさんは話しています。
精神道徳という領域
多くの国でロックダウンが解除され、日常が戻り始めました。アメリカのヤンさんたちは少しずつ公園に戻り、みんなで気功法を実践したり直接指導を希望する人々に功法を教えたりしています。オーストラリアのダンカンさんは新型コロナウイルスの状況に応じてオンラインセッションを増やす予定だと話し、インドのタケリアさんとそのチームは毎週末開催しているオンラインワークショップをもうしばらく続ける予定です。
ワークショップに関わるボランティアは、ワークショップの形態にかかわらず、法輪大法の実践が不確かな日々を過ごす参加者の役に立ってくれればと願っています。
「功法実践の本質がわかり、人生をうまく切り抜けられるようになりました」と話すダンカンさん。実はかつて、世の中を変えたいと考えていました。しかし、自分が間違えていたことに気がついたと話しています。
「世界を変える前に自分を変えなくてはならないことに気が付きました。私が責任を持ってしなくてはならないのは自分を変えることであって、理性的に自分をコントロールすることだったのです」とダンカンさん。
「そして一番大切なのは、自分の振る舞いと性格に十分注意を払って周りの人々に良い影響を与えることなのです」