上野・不忍池 の蓮(写真=大紀元)
【ショート・エッセイ】

泥より出づる芙蓉のように

我が国最初の勅撰集である『古今和歌集』に、蓮を詠んだ一首「蓮葉(はちすば)のにごりに染まぬ心もてなにかは露を玉とあざむく」がある。

 歌意は、「蓮の葉は、泥水から生えて少しも濁りに染まらない清らかな心をもっているはずなのに、どうして葉の上に置く露を玉と見せかけて人を欺くのか」というもの。要するに、聖なる花である蓮が「人を欺く」というところに諧謔を込めたひねり歌なのであるが、技巧を求めて言葉遊びに流れた感もあり、あまり趣味の良い歌ではない。

 作者は誰かと見てみると僧正遍照とある。なるほど平安六歌仙の一人、あの遍照(遍昭とも書く)かと思い当たれば、『古今和歌集』の序文の一つである仮名序を読んだことのある人であろう。

▶ 続きを読む
関連記事
現代の日本が抱える健康問題や少子化、環境問題に対し、根源である「土」から解決をめざす。独自の堆肥化技術を展開する葉坂プラントの葉坂社長は、失われつつある「日本人の心」と命の循環の回復を掲げ、発信を続けている
春のアレルギーは体質や生活習慣とも関係。栄養・腸内環境・ストレスなど多角的に整えることで、症状の緩和をサポートする方法を紹介します。
コウライキジやキンケイなど、世界に存在する美しいキジ6種を紹介。自然の中で輝く色彩と個性豊かな姿は、まさに「生きた芸術」です。
苦味は代謝や炎症、消化に関わる重要な働きを持つことが研究で明らかに。苦い食材を適度に取り入れることで、体のバランスや健康維持を支える可能性があります。
コップに残した水、翌日も飲んで大丈夫?意外と知らない「12時間ルール」と細菌リスク、さらに温かい水と冷たい水の違いまで、専門家の見解をもとにわかりやすく解説します。