2017年夏、イギリス人の動物保護活動家が、14年前にガボン共和国のジャングルに返したゴリラの友人に妻を紹介した。初めて大人の雄ゴリラに対面することはとても恐ろしい体験だったが、それは彼女にとって忘れられないすばらしいひとときになった。
動物保護活動家ダミアン・アスピナールらチームにとって、ガボンの広大なジャングルの中で長らく行方不明となっていたゴリラの友人を見つけることはとても困難だった。
最終的には、ドローンの力を借りて川岸で2頭の雄ゴリラ、いとこ同士のジャルタとイマを発見した。彼らはアスピナール財団が運営する動物園で保護されていた。同財団の使命は、絶滅危惧種のニシローランドゴリラを保護することだ。
アスピナールは次のように語った。「財団のメンバーは、動物たちの世話から彼らを野生に返すための準備まで、とても熱心に取り組んでいます。動物たちが自由に幸せそうに生きている姿を見ると、価値のある行動だと感じます」
ボートで2頭に接近すると、アスピナールは川に降りて慎重に彼らに近づき、徐々に川岸の安全な場所を探った。体重約136kgのゴリラの友人からわずか数フィートの距離だった。
妻を岸に上げる前に、彼は彼らが攻撃的になっていないかを確認しようと2頭の動向を伺った。
やがてゴリラのイマは「グルルルル」と唸り声をあげたが、アスピナールの妻・ビクトリアをチームの一員として受け入れてくれた。
彼女の存在に安心しきったイマは、ビクトリアの周りで驚くほどはしゃぎ、彼らの心配を和らげた。2人は古くからの友達同士のように寄り添い、抱きしめあった。
イマはじゃれあうようにして彼女の帽子を盗むと、あたかも自分のもののように自分の頭にかぶるユーモアも披露。
すっかり仲良くなった彼らの様子を見て、アスピナールは「妻を取られてしまいました。彼は彼女に恋をしているようです」と冗談を言って喜んだ。
ビクトリアは「イマとジャルタと対面するのは、最初はとても怖かったです。けれど一生忘れられないすばらしい経験になりました」と語った。
(大紀元日本ウェブ編集部)
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