武漢の葬儀場に長蛇の列 一日500個の骨壺を引き渡し

中国湖北省武漢市の中心地にある漢口葬儀場では、中共ウイルス(武漢ウイルス、COVID-19)の流行で死亡した親族の遺骨を受け取るために来た市民の長蛇の列ができている。中国メディア・財新によると、市内のほかの葬儀場や墓地でも多くの人々が集まっているという。

3月23日、漢口葬儀場に集まる人々(jenniferatntd)

「墓地も過密状態で、私服警官が多い。葬儀場には長蛇の列ができている」と、漢口葬儀場に親族の遺骨を受け取りに来たというネットユーザーは中国のSNS微博に書き込んだ。

また、別の市民は3月23日、遺骨の受け取りには、町内会の党幹部の同行があるとコメントした。葬儀場では、電話で話したり、泣くことも禁止されている。「当局は何を恐れているのか」と親族は怒りをあらわにした。

財新の記事によると、3月26日、2500個の骨壺を運ぶトラックが漢口葬儀場にやってきた。葬儀場が注文した商品で、運転手は昨日も同量の骨壺を納品したと話した。

武漢には現在、漢口、武昌、城峰、蔡田、黄埤、新州、江夏、回民の8つの葬儀場がある。漢口葬儀場は、3月23日から骨壺の引き渡しを開始し、清明節(4月4日)までに1日500件の手続きを完了しなければならないと財新の記者に話した。この期間に同葬儀場だけで約6000件を処理する。中国メディアによると、武昌葬儀場も同じ対応を取っているという。

3月26日時点で、武漢市の公式発表では、中共ウイルス感染の確定診断数は5万人、死亡者数は2531人となっている。

漢口葬儀場のある男性職員は財新に対して、感染が最も深刻な2月のとき、男性職員は全員、遺体の収集に駆り出されていたと述べた。

当時、中国インターネットでも、葬儀場が24時間稼働しており、遺体収納袋の不足が生じたことから、実際の死亡者数は発表よりずっと多いと指摘する声が上がっていた。

中国の独立系の経済学者で、ユーチューブチャンネルに19万人の登録者を持つ「財経冷眼」は、葬儀場の骨壺の処理数から、中国全土で中共ウイルスによる実際の死者数は9万人以上、感染者数は120万人以上と推定した。

 

葬儀業務を管理する武漢市民政局の孫家通副局長によると、ロックダウンが始まった1月23日~3月10日までの47日間で、2万1703体が火葬され、毎日平均462体が火葬された。 これは政府発表の数字よりも8倍も高い。

大紀元は、独自取材した2つの葬儀場業者幹部の話から、2月3日だけで遺体焼却数は通常の4~5倍の341体だったと伝えた。

南方週報の報道によると、感染が始まった1月20日頃、漢口葬儀場だけが新型コロナウイルス感染で死亡した患者の遺体の火葬を許可されていた。その後、死者が急増したため、武漢市政府は2月1日、近隣の火葬場でも火葬するよう通知した。

(翻訳編集・佐渡道世)

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