宅配ピザと言えばその速さと手軽さが魅力。
でも、このアメリカ・ミシガン州に住む男性が受け取ったのは、熱々のピザだけではありませんでした。
その様子はビデオに撮影され、多くの人の注目を集めました。
ミシガン州に住むポール・ヴァーチェティさんは息子とピザを食べようと「ハングリー・ホーウィー・ピザ」にピザを注文。
ほどなくピザ宅配の若者がピザを届けに来ました。
家の中に置いてあった小型グランドピアノに気が付いた若者は「素敵なピアノですね」と声をかけてきました。
ポールさんが「ピアノ弾くの?」と尋ねると、「もう12年ピアノを弾いています」という答えが。
「じゃあピアノを弾いてみないか?」とポールさんは彼を家の中に招き入れました。
ピアノの前に座った若者が演奏を始めると、全ての空気が一変しました。
彼は物凄い迫力とテクニックでベートーベンの名曲、ピアノソナタ「月光」第3楽章を弾き始めたのです。
信じられないような演奏を目の当たりにしたポールさんはとっさにビデオを撮影、すぐさま奥さんのジュリーさんに送りました。
その映像を見たジュリーさんもびっくり!
圧倒されたジュリーさんはフェイスブックに動画を投稿、あっという間に話題の的となりました。
このピザ宅配の若者は18歳のブライス・デュダルさん。
ブライスさんは幼い頃、母親からベートーベンのCDをプレゼントされたことをきっかけにクラシック音楽に夢中になりました。
一日中CDを聞いて音楽の「言葉」に聞き入ったり、親戚のおばさんとキーボードを演奏したり、自己流でピアノの練習を始めたそうです。
後に個人レッスンも始め、技術を磨いていきました。
そんなブライスさんには、野球というもう一つの類いまれな才能が。
野球奨学 生として大学進学が決まっていた彼は、少しずつピアノに距離を置くようになっていました。
しかし今回一躍注目された事で、彼の音楽に対する情熱に再び火が付いたようです。
「大学では音楽の勉強がしたいよ。将来、ピアニストになれたらいいな」と語るブライスさん。
たくさんの人々が彼の素晴らしい演奏に魅了され、地元バンドからの誘いも舞い込んでいるそうです。
クラシック音楽の素晴らしさを多くの人に知ってもらう事が喜びだと言うブライスさん。
これからも感動的な演奏を「届け」続けてくれる事でしょう。
(大紀元日本ウェブ編集部)
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