「北極シルクロード」をめぐる覇権争い 米中間で加熱
地球温暖化により氷の溶解が進み、アジアと北欧を結ぶ「北極シルクロード」の道が広がりつつある。これは、米中間の地政学的競争に拍車をかけている。
北極の大陸棚は現在、米国やロシア、北欧諸国などが所有権を持っている。中国にはその権利はないが、習近平国家主席は2014年に中国を「北極近隣国」と宣言し、北極に関与してくことを宣言した。
過去40年間にわたる気象衛星の観測によると、南極の氷が肥大するいっぽう、北極の氷は縮小している。北極海の氷の厚さは1850年以降最も薄いレベルになった。上海からロッテルダムへの北海ルートができれば、従来の南方航路より4割短縮されるルートになる。また、南方航路の37日という移動日数は18日間と半分になり、航海にかかる経費の大幅な削減につながる。そして、中国は、欧米の支配下にあるマラッカ海峡やスエズ運河などを通ることなく、航海ルートの地図を塗り替えることができる。
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