中国大使館がチェコを恫喝「高官訪台すれば企業に報復」
流出した外交文書によると、中国政府は、チェコ上級議員が台湾を訪問すれば、在中チェコ企業に経済報復すると公然と脅迫していた。
ロイター通信は独自入手した、駐プラハ中国大使館からチェコ大統領府に送付された1月10日付の書簡内容を報じた。それによると、もし、チェコの上院議長ヤロスラフ・クベラ(Jaroslav Kubera)氏の2月予定の訪台が実現すれば、独フォルクスワーゲングループのシュコダ・オート、金融大手ホーム・クレジット・グループ、楽器大手ペトロフピアノなどのチェコ企業は、中国本土での商業活動に支障が出ると書かれていた。
「もしクベラ氏が訪台すれば、チェコ企業は代償を支払わなければならない」と記載されていた。クベラ氏は1月20日、心臓発作で急逝した。同氏はチェコ憲法上、ミロシュ・ゼマン(Milos Zeman)大統領に次ぐ、同国で2番目の政治高官だった。
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