新型コロナウイルスの発生を予見?武漢市、昨年9月に模擬演習

湖北省武漢市では昨年9月、新型コロナウイルスの発生を想定して、模擬演習を行っていた。中国のネットユーザーが当時の報道を発見し、波紋を呼んでいる。

昨年10月18日、武漢でミリタリーワールドゲームズが開催された。その準備作業の一環で9月18日、武漢天河国際空港で大会専用通路の試験運用を行った。大会事務局は同日、空港で新型コロナウイルスの感染者が発見されたことを想定し、応急処置の演習を行った。

当時の報道内容は現在発生している新型コロナウイルスを彷彿とさせるものだった。例えば、

「航空会社から天河国際空港に『間も無く入国する飛行機に体調不良の乗客がおり、呼吸困難で心拍などが安定していない』との連絡が入った」

「空港は即時、応急対応体制を発動し、感染者の搬送を行った」

「濃厚接触者と一般接触者を特定し、経過観察を行った」

「2時間後に新型コロナウイルスによる感染が確認された」

記事によると、感染病調査、医学検査、臨時検疫ブースの設置、接触者の隔離、患者の移送、衛生処理などの応急措置の全過程を実戦方式で行ったという。

一部のネットユーザーは「ここまでの偶然があるのか」と現在の新型コロナウイルスの発生に当局がなんらかの関与があるのではないかと疑心暗鬼になっている。

昨年12月に発生した新型コロナウイルスの発生源について、中国当局は武漢市内の海鮮市場で販売されたコウモリが原因だとしている。米医学誌ランセットなどが最初の41人の感染者を調査したところ、そのうちの14人は海鮮市場を訪れたことがないと分かった。また、市場ではコウモリは販売されていないという。

その後、新型コロナウイルスの発生源をめぐって、武漢ウイルス研究所のP4実験室によるウイルス漏えい説や人工合成説などの憶測が飛び交っている。

(翻訳編集・李沐恩)

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