【紀元曙光】2020年2月16日
名前を挙げるまでもないが、著名なシンガーソングライターが覚せい剤取締法違反などの容疑で逮捕された。しかも当人は、今回が初めてではない。
▼今年のNHK大河ドラマに出演予定の女優が麻薬取締法違反で逮捕されたことも、記憶に新しい。芸能人であるから衝撃的に報道される面もあろう。それにしても、なぜ自分の人生を台無しにし、多くの人に迷惑をかける愚行をしてしまうのか理解に苦しむ。
▼社会的な犯罪は、本人が相応の刑罰を受けることによって償うしかない。ただ、なぜ繰り替えし同様の事件が起きるのだろう。それが起きる芸能界の特殊性についてではなく、ファンを裏切ると分かっていながらやってしまう「毒物の悪魔性」について、気が重くなりそうだが、少し考えてみる。
▼人の行為には、その出発点から魔性を帯びているものがある。医療用の新薬を開発する行為は、金儲けというよりも、患者のために役立ちたいという善性がつよい。人間を信じたい願望も含めて、そう思う。
▼ところが毒物というものは、誰かが作った当初から陰気な悪魔性を帯びている。それが海外から日本に持ち込まれ、闇の売人を通して使用者の手に渡ったときには、払った対価に匹敵するドロドロの欲望にまみれている。それはすでに、成分の危険性以上の意味において、恐るべき猛毒となっているのだ。
▼違法薬物に手を出させるのは、人間の弱い心に他ならない。主意識をしっかり持てない人間は、悪魔の格好の餌食となる。法律以上の高いレベルにおいて、絶対的な善悪があるということを世界人類は知るべきであろう。
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