【紀元曙光】2020年1月21日

今年の旧正月は1月25日だそうだ。今の日本人にとって旧暦は、はるか昔の感覚であり、今年のその日を知るにはパソコンで検索しなければならない。

▼東アジアの中華文化圏では、今も旧正月を重んじており、長期休暇をとって楽しむ習慣が根強い。その時は、家族どころか親族あるいは宗族一同が、本家に大集合する。まさに民族大移動などと表現される報道が伝わってくる。

▼中国の旧正月に関して、日本の各メディアがよく春節(しゅんせつ)という言葉を使っている。この時期は、来日する中国人観光客も増えるので「春節休み」などという用語がテレビのニュースからも聞こえてくる。

▼では春節という言葉が、今と同じ意味で昔からあったのか。そもそも旧暦1月1日は元旦であり、春節という名称ではなかった。旦は昇る朝日の象形であるし、元はものの始めであるから1年の初め、つまり1月1日となる。

▼昔は旧暦のみであったから、その日を元旦と呼んでいればよかったのだが、新暦との併用がなされるとややこしくなる。日本人は早々に旧暦を捨ててしまったので、その点に不便を感じた記憶がないだけだ。

中国共産党が建国を宣言したのが1949年10月1日であった。その直前の9月27日、中国人民政治協商会議において新暦の1月1日を元旦、旧暦の同日を春節と呼ぶことが決められた。つまり今日の「春節」は中国共産党による政治用語なのだ。それを知らずに使うのは、細事ながらも中共の術中にはまっていることになる。用語のなかにも毒まんじゅうが隠されているとは、なんとも不気味である。

関連記事
肩の柔軟性と筋力を高める6つのエクササイズを実践すれば、可動域を改善し、肩こりや日常の不快感を和らげる効果が期待できます。
白キクラゲやレンコンをはじめ、免疫力を高める10の食材を紹介。伝統医学と現代科学が推奨する抗炎症効果で、肺を潤し冬を快適に過ごす方法を提案します。
新たな研究により、男性における自閉症の発症リスク上昇には、Y染色体が関与している可能性が示されました。男性では自閉症が女性より約4倍多く見られる一因として、Y染色体が自閉症リスクを特異的に高めていることが明らかになっています。
朝食のタイミングを調整することで、2型糖尿病の血糖値管理が改善する可能性があることが新しい研究で明らかに。運動と食事のタイミングが血糖値に与える影響を探ります。
神韻芸術団2025年日本公演間近、全国42公演予定。伝統文化復興を目指す公演に観客の支持と絶賛の声が相次ぎ、チケットも記録的な売上を上げている。