中国孤児がアメリカ代表の体操選手に! ある少女のサクセスストーリー
モーガン・ハード18歳。眼鏡をかけたまま演技する、体の小さなアメリカの体操選手です。2017年の世界体操選手権大会・女子総合で、若干16歳にして金メダルを獲得しました。体操界で華々しい活躍をするモーガンですが、彼女には中国南部の梧州という街の病院に捨てられた孤児だったという生い立ちが。彼女の成功の裏に隠されたストーリーとは、一体どんなものなのでしょうか?
話は20年ほど前のアメリカに遡ります。デラウェアに住むシェリー・ハードは子供が欲しいとずっと思っていました。悩んだ末、中国から養子を迎える決心をしました。煩雑な手続きを終え待ちわびること約2年、遂に中国から小包が届きました。その小包の中には養子となる子供の詳しい情報と小さな女の子の写真も入っていました。それがモーガンとの初めての出会いだったのです。
シェリーはモーガンを迎えに中国へ赴き、一緒にアメリカに帰りました。シェリー家族の一員となり愛に包まれながら育ったモーガンは、3歳で体操を始めます。「スポーツの楽しさを知ってもらいたい」というシェリーの軽い気持ちからでしたが、努力家のモーガンはめきめき上達していきました。
でも、良いことばかりではありません。「もうやめようと思った事なんて何度もあるわ。でもその度に『どんな事をしても自分の目標を成し遂げるのよ』って自分に言い聞かせてきたの」とモーガンは振り返ります。そんなモーガンの強い意志をシェリーは理解し、支え続けました。
家族の温かいサポートのもと努力を続けたモーガンはたった16歳でアメリカ代表に選ばれ、2017年の世界選手権で見事金メダルを獲得したのです。
「秘訣なんて何にもないわ。一生懸命努力すること、ただそれだけよ」
高校を卒業したモーガンは大学進学の前にシェリーと一緒に梧州を訪れ、自分のルーツを見てみたいと思っています。自分が幸運だとわかっているからこそ、自分の生い立ちを直視できるとモーガンは言います。
「ママはいつも私のそばにいて、私のことを助けてくれるの。こんなに素敵な家族とこんなに素晴らしい人生を歩めるなんて、私は本当にラッキーなのよ」
母親としてモーガンに無償の愛を注いだシェリー。そして彼女の愛に感謝を忘れないモーガン。生い立ちがどうであれ素敵な親子であることに間違いありません。絶え間ない努力を続ける小さな体操選手の今後の活躍が楽しみですね。
(大紀元日本ウェブ編集部)