スタバが警察官入店を拒絶 それを見て地元のカフェが警察官にサービスを!
アリゾナのスターバックスで、コーヒーを注文して待っている警察官に従業員から店から出て行ってほしいという要請をしたという出来事がありました。警察官の姿が見えるとお客さんが不安になるからという理由からでした。
警察官はその店員の対応をとても残念に思い、SNSでその出来事を投稿しました。するとたちまちその記事は拡散されていきました。
2/4 and stood together having a cup of coffee before their long 4th of July shift. They were approached by a barista, who knew one of the officers by name, because he is a regular at that location. The barista said that a customer “did not feel safe” because of the police…
— Tempe Officers Association (@ToaAz) 2019年7月6日
アリゾナから北に約64キロも離れた場所でカフェを営んでいるオーナーがその記事に反応しました。
そのオーナーであるワラシェッシェク夫妻は、2018年にその地で地元のみんなの憩いの場所としてカフェをオープンしました。
ワラシェック夫妻がそのスターバックスで警官が追い返されたというニュースを聞いて、警官は地域の人から愛されているということをみんなに教えたくて何かできることはないかと考えました。
「社会の一員、店の経営者、クリスチャンとしてもっと警察官を守るために何かできないかと思ったんです。警官たちは自分の命を盾にして、地域の人たちを守ろうとしてくれているのですから。実は私たちには警察官の息子がいます。警察官の親というのは本当に大変なんです。息子が無事に家族の元に帰ってこられるか、毎日毎日不安でしかたないんです。『愛しているよ』と息子に言うのですが、もしかしたらこれが最後になるんじゃないか、と思ったり」とワラシェック夫妻は話してくれました。
そういう背景もありワラシェック夫妻は何か根本的な解決策はないかと考えました。そして、彼らは、警察官にはコーヒーを無料で提供することに決めました。夫妻は2019年6月にフェイスブックでこのサービスの開始を告知しました。するとみんなから賞賛の声が集まりました。その投稿には1200もの「いいね!」があり、575回もシェアされました。中には子供を警察学校に通わせる保護者からの感謝のメッセージもありました。
この夫妻の試みは、スターバックスとの違いを見せつけるためにしたのでもなく、議論を巻き起こそうとしたりするつもりも全くなく、政治的な目論見も何もないということです。また新しい手法のビジネスだったり、注目を浴びてお金儲けをしようというのでもありません。
ただ、夫妻が言いたかったのは、警官たちが地元の人たちによって支えられているということでした。そしてその地元の安全を守っているのが警察官たちだということをみんなに知ってもらいたかったのです。スターバックスは退去を要請したその警察官たちに謝罪をしました。そして両者がお互いの誤解を解こうと試みました。
「私たちは、この悲しい出来事から学んでお互いが理解しあって寄り添うことができればと思っています。警察で、最前線で任務につく警官たちと地元の人たちとのつながりをもっと深めていきたい」と警察官組合がフェイスブックに投稿しました。
(大紀元日本ウェブ編集部)