飼い主に捨てられ震える犬、理由は「赤ちゃんができたからもういらない」
3歳になるジャーマン・シェパード犬のロコ君は、テキサス州にある、ダラス動物サービスに保護されている。捨てられた理由は「赤ちゃんが生まれるから」。
発見された当初ロコ君は、ひっくり返った犬小屋の中で怯えきった状態で見つかった。それを見た通行人が動画を撮影し、誰かが保護してくれることを祈りながら、ネットに公開。この動画はすぐさまジャーマン・シェパード保護団体のピライパーカンさんによって確認され、救助が開始された。
当時、ロコ君は痩せ細り、成人犬の平均体重36キロから43キロに対し、27キロしかなかったという。ピライパーカンさんは「飼い主に新しい赤ちゃんができるため、ロコ君はお荷物になるとみなされたんでしょう」と推測する。そのため、捨てられた恐怖からくるのか、ロコ君は異常に人を恐れているという。
しかし、ここで真の理解者が現る。ピライパーカンさんに飼われていた別のジャーマン・シェパード犬がロコ君の心を開いたのである。ピライパーカンさんによると「はじめロコはとても寂しそうだったわ。だけど家を探検するようになってからは自分の居場所を見つけたみたい。今は音がするおもちゃと、テニスボールがお気に入り。ロコはフェッチがとても得意なんです」と説明する。
しかし、彼のような大型犬は、飼い主の家族構成や環境の変化への影響を受けやすいという。飼い主に新しい家族が増えたり、他の動物を飼い始めたりするとスペースや安全性の問題に直接繋げられやすいのだ。このイメージを払拭するためにも、ピライパーカンさんはロコ君のインスタグラムを始め、彼の近況を更新し続けている。
2018年にロコ君は、新しい飼い主に引き取られた。彼の他にも大型犬の友達がおり、2匹ともに仲良く過ごしているという。また、ピライパーカンさんの意思を尊重するため、新しい飼い主がロコ君のインスタグラムを引き継いでいる。
さらに2019年4月には赤ちゃんが誕生したが、2匹ともとびっきりの愛情表現で優しく接しているという。大型犬は赤子には危険だと誰が言い始めたのだろう。こんな優しいふわふわのベビーシッターなら家族同様、是非大切に飼ってほしいものだ。
(大紀元日本ウェブ編集部)