アメリカ全土が感動の嵐!万引きした女性に起きた優しい連鎖 


警察官は日夜、不測の事態に備えて日々戦っています。中でもひときわ多いのが万引き現場に呼ばれることだとか。

アラバマ州に住むヘレン・ジョンソンさんは介護中の祖母と二人の娘、二人の孫、さらには姪っ子の面倒を、たったの120ドルの生活費でやりくりしていました。

2014年12月のある日、いつもくるはずだった小切手が届かず、家族は二日間も飲み食いできなかったといいます。このままでは餓死してしまうと思ったヘレンさんはを買いに近くのスーパーに行きますが、このとき所持していたのはわずか1.25ドル。卵すら買うことができない状況の中で彼女が下した判断は、万引きでした。

しかし盗んだ卵が割れていたため、店のスタッフに万引きがばれて捕まってしまいます。現場に到着した警官のウィリアム・ステイシーさんは犯行を認めたヘレンさんに逮捕は確実であると告げると、彼女は泣き出し、必死に謝り続けたそう。さらには彼女の全財産を彼に渡そうとしたとか。

この状況を冷静に判断したウィリアムさんは「逮捕すれば全てが丸く収まるわけじゃないんだ」と逮捕を取りやめ、代わりに卵をプレゼントし、抱擁を交わしたといいます。

お金がないからとはいえ、を犯してしまったヘレンさん。理解のある警察官ウィリアムさんのおかげでその場をしのぐことができましたが、優しさの連鎖はこれだけでは終わりませんでした。事件から5日後、ウィリアムさんは他の警察官を連れてヘレンさんにトラック二台分もの食料を届けたそう。

「最後にこんなにたくさんの食料を見たのは私が12歳の頃よ。彼には感謝しきれないわ、ウィリアムさんは正真正銘、私のヒーローよ」とヘレンさんはコメント。

さらに優しさの連鎖は止まらない。

たまたまこの現場に居合わせたロバート・トリップさんがFacebookに動画を投稿すると、これを見た人々が、食料やおもちゃ、衣服などの寄付をしたいと警察署に問い合わせが殺到したそう。その後、介護中の祖母も元気になり、ヘレンさんは「今、とても優しい気持ちに包まれているわ」とコメント。

一人の優しさが、みんなの優しさを繋いだこの事件は、世界中に温かい気持ちをもたらしたことでしょう。

(大紀元日本ウェブ編集部)