真っ白な羽毛に覆われ、「スノーボール」と名付けられたこのオウムはその独特の踊り方で2007年にYouTubeで大ブレイクした。バックストリート・ボーイズの名曲「Everybody」にのって、そのキレキレの動きは人々を釘付けにさせた。10年以上、オウムを研究した学者は、オウムは人間と同様に音楽に感動したときダンスをする傾向があることを示唆した。
7月8日にCurrent Biology(カレント・バイオロジー)誌に掲載された調査結果によると、「スノーボール」は、音楽に促されると14種類のユニークなダンスを見せている。これで、一部の鳥が優れた認知能力と、他の種で見られなかった創造性を有していると証明されたことになる。
Watch Snowball the dancing cockatoo – not only can he move in time to music, he’s also invented a range of 14 dance moves sound on* https://t.co/yKGXELcxD5 (Irena Schulz) pic.twitter.com/UdBPp4sAh8
— New Scientist (@newscientist) July 8, 2019
「スノーボール」が彼の飼い主の動きを模倣したのか、あるいは彼がヘッドボップを異なるテンポに合わせることができるのかを研究者は確認することができなかった。タップとヘッドバンギングはオウムの交尾の儀式の特徴でもあるため、認知的意味合いについて結論を出すのは困難であったと研究著者アニイルド・パテル氏はCNNに語った。
しかしその研究が終わった直後、スノーボールの飼い主(論文の共著者でもある)イレナ・シュルツ氏はスノーボールが音楽に反応して自分で考案した新たな動きを模索し始めたのを見て、パテルに連絡した。
スノーボールは彼自身でビートに合わせてヘッドバンギングをした。
スノーボールが音楽がかかった時に身体の様々な部分を踊りに取り入れられるかをテストするために、チームはテンポの異なる異2つの曲、”Another One Bites the Dust”(「地獄へ道づれ」クイーン)と”Girls Just Wanna Have Fun”(「ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン」シンディー・ローパー)を3回づつ掛けし、スノーボールが踊る様子を撮影した。
シュルツは同じ部屋で観察をし、口頭でときどき励ましたが、自分自身の身体を動かすことは控えた。
研究者たちは、各曲に合わせて行った20分以上に及ぶ全ての動きをフレームごとにマッピングし、14種類の異なるダンスと2つの組み合わせは確認された。最も頻繁に見られたのは、彼の独特なヘッドボブで、「脚を挙げたヘッドバンギング」と呼ばれる「下向き」の動きと、片脚を挙げ頭を素早く左右に振る「ヴォーギング」だ。
彼のダンスの動きはオウムの認知的複雑さを証明すると研究者は言う。
「これらの複雑さは頭脳の働きを必要とするものであり、この点においてオウムは珍しいと生き物と言えます」と彼は述べた。「これらの能力が合わさると、踊り出す衝動につながります」
今まで、音楽にのって身体を揺らし頭を振るオウムはただ、真似が上手な鳥として知られている。この実験は、オウムが他の生物や鳥とは違って、創造性を発揮できることを意味している可能性がある。動物の創造性の大部分は、食料や交尾など直接的な利益を得る必要に由来するものだが、スノーボールはダンスを通じて人間と交流し、社会的絆を強めたと、研究者たちは述べている。
スノーボールはこのような方法で研究された最初の鳥なので、調査結果が他のオウム種にも適応されるかどうか結論づけるのは難しい、とパテルは言う。
(大紀元日本ウェブ編集部)
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