牡丹(ボタン)

中国史上唯一の女皇帝が愛した花 「花の王」

ボタン科落葉低木で、原産地は中国。日本に渡来した8世紀頃には薬用として栽培されていました。その後、則天武后も愛でたといわれる牡丹は「花の王」として親しまれ、日本でも数々の園芸品種を生み出しました。多くの品種は4~5月に花が咲きますが、二季咲きの寒牡丹、1~2月に開花する冬牡丹もそれぞれ茶席に華を添えます。牡丹園は各地にありますが、島根県の大根島や奈良県の長谷寺が有名。

日本でも牡丹の花の艶やかさは多くの文人墨客に愛され、着物、陶磁器などの模様に描かれたり、『枕草子』を始め多くの文学作品にとりあげられました。美しい女性の喩えとして「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉がありますが、実際にこれら三つの植物はすべて婦人病によく使われている薬草です。

また、牡丹は牡丹餅(ぼたもち)、牡丹鍋(猪鍋)、ぼたんエビなどの食べ物の名前や、ぼたん雪、牡丹桜などの名称でもお馴染です。

(文・ハナビシソウ)

おすすめ関連記事:自然からの「片栗粉」

 

関連記事
寒い季節こそ、ゆったり過ごし心身を整えるチャンス。睡眠や食事、メンタルケアで冬を快適に楽しむ方法をご紹介します。
50年以上前から次世代の食料として研究されてきたオキアミ(プランクトン)。クジラなどの海洋性生物にとっては生存のための原初的な存在だ。そのオキアミからとれるオメガ3が注目されている。本文にあるようにオメガ3は人の健康にとっても有益なものだ。クリルオイルは、オメガ3と抗酸化成分が豊富で人気のある健康補助食品。フィッシュオイルに比べてコストが高い点が難点だが……
仏に対抗しようとした調達が、暗殺未遂や陰謀を重ねた末、地獄に堕ちるまでの報いの物語。
「犬に散歩される」気の毒な飼い主たち、笑っちゃってゴメンの面白動画→
過度な運動や減量で陥りやすい「低エネルギー可用性」。エネルギー不足が体に与える影響とその対策について、専門家のアドバイスを交え解説します。