天が決めた 母の再婚
昔、朱耀宗(シュ・ヨウソウ)という男がいた。彼の父は早くに亡くなり、母と幼い耀宗だけが残された。母は、再婚すれば、新しい父親と家族がやってきて耀宗を苦労させるだろうと考え、一人で彼を育てていくことに決めた。耀宗が大きくなると、勉強好きな耀宗のために、母親は張文挙(チョウ・ブンキョ)という優秀な教師を見つけ、食費を節約してお金を捻出し、息子を通わせた。
張の厳しい指導のもと、耀宗は懸命に勉学に励み、15歳で進士に及第し、18歳で状元の称号を与えられた。
皇帝はそう明な耀宗を気に入り、娘のむこにすることを約束した。耀宗は有難くそれを受け入れながら、皇帝に自分の母親が父亡き後も再婚もせず、ずっと自分を育ててくれたことを話した。その話に感動した皇帝は、耀宗の母親に敬意を表し、彼の故郷に立派な門を建てるよう臣下たちに命じた。
関連記事
抗生物質だけでなく、身近な薬も腸内細菌に影響する可能性がある――。中医学では胃腸を「土」にたとえ、体を育てる基盤と考えてきました。腸の乱れを別の角度から見直すヒントです。
むずむず脚症候群はパーキンソン病リスクと関連する一方、治療薬が発症を抑える可能性も示されました。最新研究が明かす両疾患の意外な関係と、正確な診断の重要性を解説します。
冬になると腰や膝が冷え、関節が動かしにくくなる――。中医学では、こうした不調は体の内側の冷えと関係すると考えられています。かぼちゃと小豆の「いとこ煮」は、巡りを整える養生食として親しまれてきました。
透析患者の命を脅かす心筋梗塞リスクを、魚油が大きく下げる可能性が示されました。大規模臨床試験が明らかにしたオメガ3の効果と注意点を解説する注目の研究報告です。
抜け毛や白髪は年齢だけの問題ではないかもしれません。中医学では、髪の状態は「腎のエネルギー」と深く関係すると考えられています。下半身の簡単なストレッチが、髪の健康を支えるヒントになる可能性も。