中国の対ベネズエラ融資、「全額回収できない可能性」=米誌
中国当局はベネズエラの政治情勢に強い関心を寄せている。中国国民の間では、中国当局がベネズエラ政府に提供した500億ドル(約5兆5334億円)に上る融資が、マドゥロ現政権の崩壊に伴い、回収できないとの見方が広がっている。
米誌「ナショナル・インタレスト」は10日に発表した記事で、中国当局がベネズエラに対して提供した石油担保融資(oil-backed loans)は、ベネズエラ政局の変化によって、「ヘアカット(債務元本の一部を削減すること)」され、中国当局が大きな損失を被るとの見方を示した。
同記事によると、中国当局はベネズエラの豊富な石油資源を狙い、2007年以降同国に少なくとも500億ドルの貸し出しを供与した。しかし、ベネズエラの石油資源は実際の「担保」ではなく、債務返済の現金を生み出すための手段である。「ベネズエラ情勢不安により、資金を貸した中国当局にとって、石油は幻の担保となった」
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