ホームレスに扮した牧師 彼が試したのは…?

隣人へのをうたうキリスト教。ある教会で、信者たちが本当に実践できているかどうかが試されました。牧師が行ったある方法とは…?

伝統的で荘厳なある大きな教会の前に、ホームレスが立っていました。礼拝が始まる30分前、ホームレスは信者たちに挨拶をしましたが、返事をくれたのは一人だけでした。ほとんどの人々は、薄汚い格好の彼を避けるようにちらっと見て、通り過ぎていきました。

(NTD Inspired)

ホームレスは教会の前に座り、小銭を恵んでほしいと話しかけましたが、気にする人は誰もいません。時間になり教会に入ると、案内係から後ろに座るよう冷たくあしらわれる始末。彼は教会の中でも人々に挨拶をしましたが、冷たい視線が返ってくるだけでした。

そして、礼拝の時間になりました。教会の中にいる信者たちは、新任の牧師が現れるのをいまかいまかと待っていました。牧師を紹介するアナウンスが流れると、信者たちは手を叩きながら期待に胸を膨らませていました。

(NTD Inspired)

しかし、立ち上がったのは、なんと最後尾に座っていたあの小汚いホームレスの男性。あっけにとられている信者たちを尻目に、彼は前方へ足早に歩いていきました。

拍手も忘れ茫然(ぼうぜん)としている信者たちを前にして、自己紹介を済ませる男性。彼は、その日に遭った出来事を話し、「皆さんが、今日私が話したことについて家に帰ってから真剣に考え、自分の心を観察することを望みます」と付け加えました。

(NTD Inspired)

ここで、彼の説教は終わりです。ホームレスを装った牧師は、「それではまた来週の日曜日に」と述べステージから去りました。人々はその時、自分たちの不親切な心、不寛容な心に気づき、恥ずかしさでいっぱいになりました。

人間の心が試されるテストは、不意にやってくるものです。教会に何度通ったか、ボランティアにどれだけ従事したかが問われるのではありません。予期せぬ事態が起きた時に、あなたはどう行動しますか?その時に、あなたの真の心が現れるのかもしれません。

 

(翻訳編集・郭丹丹)

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