東シナ海を航行する中国海軍空母「遼寧」の編隊。1月2日撮影(STR/AFP/Getty Images)

米中関係は互いに不信感増大=防衛省シンクタンク

防衛省シンクタンクの防衛研究所は3月2日、年次の中国安全保障レポートを発表した。米中関係に当てた調査レポートは、米中は関係を安定的に保つ努力をしている一方、双方の不信感は増大していると指摘した。

中国の対米政策

報告によると、中国は2000年代初頭まで、米国に対して劣るとの意識から「発展途上の大国」と位置付けていた。しかし2008年のグローバル金融危機により、世界のパワー・バランスが変化したことで次第に自己主張を強めていったという。分析によると、これが中国外交の強硬化や周辺国との対立の深刻化につながった。

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