箒(ほうき)のお話

私の大叔父さんは本をいっぱい読んでおり、話がとてもじょうずだった。大叔父さんの話はとてもおもしろく、天文、地理、歴史、人生体験など、すべてが話の題材となった。

 私の祖父が早くに亡くなったからだろうか、大叔父さんは父にとても厳しかった。幼いころ、大叔父さんが家に来るたびに、父に厳しく教え諭していたのを、今でも覚えている。そのとき父は、いつも大叔父さんのそばに礼儀正しく立ち、大叔父さんの説教をかしこまって聴いていた。私もそばで、分かったような分からないような顔で、うなづいたものであった。すると大叔父さんは、私のほうを向き、にこっとして、「後で私がお話をしてあげよう」と言った。

 こんなふうにして、私は大叔父さんの話を聞きながら大きくなった。私がまだ中学生だったある日、大叔父さんは、私を近くに呼び寄せると、まじめな顔で私に、「お前ももう大きくなったから、特別な話をしてあげよう」と言った。私は、わくわくしながらも何か恐ろしいような気持ちで、大叔父さんの話に耳を傾けた。

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