中国債務規模は「危険」=IMF年次審査報告
国際通貨基金(IMF)は15日、中国経済に関する最新年次審査報告を発表した。IMFは、中国経済が過度な銀行借入に依存した結果、公的部門と民間の債務規模が危険レベルに達し、新たな金融危機を引き起こす恐れがあると警告した。
同報告では、中国の今年の経済成長率見通しについて当初の6.2%から6.7%に、また18~20年の年平均成長率を6%から6.4%とそれぞれ引き上げたが、「持続可能な成長のために債務を整理すべきだ」と指摘した。
IMFは、中国当局が成長達成に力を入れている一方で、債務削減への取り組みに関して進展がなかったとの見方を示した。
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