36人死亡の高速バス事故、設計ミスが原因か 3車線が突然2車線に=中国陝西省
中国陝西省安康市で10日深夜、高速道路を走行中の大型長距離バスがトンネル入り口の壁に衝突した事故があった。乗っていた36人が死亡、13人が負傷した。事故原因について当局は調査中としているが、ネットユーザーの調べでは、設計ミスの可能性が高いことが判明した。
インターネットで掲載された現場の写真では、トンネルの手前には3車線が設けられているが、入り口で突如、2車線になっている。車線数減少の標識板は設置されておらず、左から3番目の車線の先はトンネルの壁になっている。当時、この車線を走行中のバスの運転手は車線がなくなることに気付かず、そのまま壁に衝突した可能性が高いとみられる。
中国版ツイッター「微博」のユーザー(ID:痩駱)は、「重大な設計ミスだ。これは事故ではなく、設計者による殺人だ」と書き込んだ。
事故を報道したテレビ番組の映像も、ネットユーザーの分析を裏付けた。映像を見ると、バスが壁と衝突する直前、運転手は前方に道がないことに気づき、左側の車線に車が走行しているため、ハンドルを右に切ったと考えられる。
海事大学交通工程学科の銭紅波副主任は中国メディアの取材に対して、「事故の主因はトンネル入り口の車線数減少にあると思う。車線数減少の緩衝帯がなく、トンネルの壁と衝突しやすい状況を作ってしまった」との見方を示した。
全長78キロあるこの道路には、220の橋と80のトンネルがあり、道路の70%が橋やトンネルに占められている。海抜が高く(1600メートル)、平均勾配3・8%と運転環境が厳しいことで知られている。13年、14年と2年連続で高速道路の全国危険区域トップ10にリストアップされていた。
(翻訳編集・李沐恩)
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